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2004年に発売されたデヴィッド・ボウイの貴重なDVDが「ラヴ・ユー・ティル・テューズデイ(Love You Till Tuesday)」です。
このDVDはデヴィッド・ボウイの1967〜1969年頃の映像を収めたものです。
本編のビデオ・クリップ集とボーナス・トラックでリンゼイ・ケンプのパントマイム作品が収録されています。
様々なバイオグラフィでデヴィッド・ボウイがリンゼイ・ケンプに師事したことは知っていましたが、この映像を見るまではデヴィッド・ボウイの活動を想像するしかありませんでした。
このDVDは実際に若いデヴィッド・ボウイの映像を確認できる、驚くべき記録となっています。
同時発売のサウンドトラックについて
このDVDと共にサウンドトラックが発売されているのですが、私は購入していませんでした。
CD盤では以下のラインナップが収録されています。
- Space Oddity
- Love You Till Tuesday
- When I’m Five
- Ching-A-Ling
- The Laughing Gnome
- Rubber Band
- Sell Me A Coat
- Liza Jane
- When I Live My Dream
- Let Me Sleep Beside You
- The London Boys
ほとんどの曲がアルバム「Early On (1964-1966)」と「The Deram Anthology 1966 – 1968」で聴けるのですが、「When I’m Five」はこのアルバムのみになっています。
その後、2010年に発売された「David Bowie(DELUXE)」に、このアルバムのヴァージョンの「When I’m Five」が収録されることになります。
いずれにしても、「Love You Till Tuesday」のCDは若いデヴィッド・ボウイを聴くことが出来る貴重盤です。
見つけたら買ってしまいましょう。
ラヴ・ユー・ティル・テューズデイ(Love You Till Tuesday – 1969):本編映像
ラヴ・ユー・ティル・テューズデイ [DVD] image by Amazon
このDVDは久しぶりに見ました。
本当に若いデヴィッド・ボウイです。
まるで歌のお兄さんのような感じで、背景も何もない飾り気のない映像が大半です。
日本で言えば太川陽介みたいな感じでしょうか?(語弊があるかもしれません。スルーしてください)
モッズ・スタイルでポップ・フォークをプレイするボウイが今にしてみれば驚きです。
こんな時代もあったんですね。
当時の恋人・ヘルミオーネとジョン・ハッチンソンと共にプレイする「チンガ・リング」も見ることが出来ます。(フェザーズというグループを結成していた)
貴重なのはオリジナルの「スペイス・オディティ」が入っていることです。
アーティスティックなボウイに似合わない野球のキャッチャー・プロテクターみたいな衣装に「MAJOR TOM」の文字が泣かせます。
収録映像は以下。
- 愛は火星まで(ラヴ・ユー・ティル・チューズデイ)/Love You Till Tuesday
- セル・ミー・ア・コート/Sell Me A Coat
- 僕が5歳の時/When I’m Five
- ラバー・バンド/Rubber Band
- ザ・マスク/The Mask
- レット・ミー・スリープ・ビサイド・ユー/Let Me Sleep Beside You
- チンガ・リング/Ching-A-Ling
- スペイス・オディティ/Space Oddity
- 僕の夢がかなう時/When I Live My Dream
「ザ・マスク」はパントマイム作品です。
ある日見つけたマスクで有名になった彼は、舞台でマスクを外せなくなって死んでしまいます。
ボウイの世界観やジギー・スターダストを象徴するようなストーリーになっていて、デヴィッド・ボウイのアイデンティティーをこの作品から感じとることが出来ます。
ルッキング・グラス・マーダーズ(The Looking Glass Murders – 1970):ボーナス・エキストラ
リンゼイ・ケンプのゲートウエイ・シアター(エディンバラ)の公演がボーナス映像で収録されています。
パントマイム劇団でのボウイの活動を見ることが出来ます。
これを見るまではデヴィッド・ボウイはリンゼイ・ケンプの元で歌手としての活動を封印していたのかと思っていました。
しかし、実際にはパントマイムと歌手の両方を演じていたことが分かります。
この映像には初めて見る楽曲が含まれていたり、「London Bye Ta Ta」のメロディーを確認出来ます。
収録映像は以下。
- 僕の夢がかなう時/When I Live My Dream
- コロンバイン/Columbine
- ザ・ミラー/The Mirror
- スリーペニー・ピエロ/Threepenny Pierrot
- 僕の夢がかなう時(アゲイン)/When I Live My Dream(again)
コロンバインやザ・ミラーはここで初めて聴きました。
スリーペニー・ピエロには「London Bye Ta Ta」と同じメロディーが使われています。
……
素晴らしいミュージシャンとしてのデヴィッド・ボウイを熟知した方にも、驚きと発見の映像が詰まった記録が、この「ラヴ・ユー・ティル・テューズデイ(Love You Till Tuesday)」です。
デヴィッド・ボウイの未成熟なセンスと若さを堪能できます。
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コメント
やまりんさんも、ご存知だと思いますが、BOWIEは過去に書いた曲のメロディーを他の曲に流用する事があります。
分かっている5曲についてお話しします。
1.Threepenny Pierrot → London By Ta-Ta
2.C’est La Vie → Shadow Man
3.Ching -A-Ling → Saviour Machine
4.Tired Of My Life → I’ts No Game
5.A Lad In Vain → Sweet Thing
6.Little Fat Man → Where Are We Now?
4と6の原曲は公式未発表曲です。6はBBCのドラマ「Extras」に出演した時に歌われた曲です。
あとBOWIEは同じ曲の再録も割と多いですよね。
7.Lover To The Dawn → Cygnet Committee
を忘れてました。
全部で7曲でした。このうち、2.4.5.7が公式未発表曲でした。
さすがに、公式曲からの流用は少なめですね。
aladdindogsさん、ありがとうございます。
知らない曲名がいっぱいです。
Ching -A-Ling → Saviour Machine
などは、知っている曲なのにまったく気づきませんでした。
ブートで流出した未発表曲を紹介します。
いつかアンソロジーなどで発表される事を望みます。
☆ That’s A Promise
☆ Social Kind Of Girl
☆ April’s Tooth Of Gold
☆ How Lucky You Are
☆ Rupert The Riley
☆ It’s Tough
☆ Funhouse
恐らく、まだまだあると思います。
ヴィスコンティが出してくれる事を願います。
aladdindogsさん、私のライブラリに入っているのは「Rupert The Riley」だけでした。
これらはいつごろの曲ですか?
☆ That’s A Promise
(1965年のローワー・サードの録音)
☆ Social Kind Of Girl
(1967年のデモ)
☆ April’s Tooth Of Gold
(1968年のデモ)
☆ How Lucky You Are
(1971年の録音)
☆ It’s Tough
(1991年ティンマシーンⅡのアウトテイク)
☆ Funhouse
(1998年の録音)
です。
ありがとうございます。
古いものから新しいものまでありますね。
未発表ものでアルバム出して欲しいです。
やまりんさんはブートにはもうそんなに手を出さないかも知れませんが、買うなら絶対プレスCDですよ。
CDRはエラーが出やすく、ノイズも出やすいです。
最初ノイズ無くても、後で出たりします。あんな物を3000円以上や中には5000円以上で売るなんて詐欺ですよ。
私はもえたとえ、サウンドボード録音でもテを出しません。
あとハーフブート(ハーフオフィシャル?)も、ブートの方が良かったりしますので、ヨウ注意です。
まあ、当然オフィシャルが一番ですよね。
aladdindogsさん、ありがとうございます。
最近たくさんのブートを目にするのですが、買っていません。
やっぱり公式盤に限ります。
ボウイでは「changesonebowie」を予約してしまいました。
アナログも予約してしまいました。
なので、予約していたハーフオフィシャル盤はすべてキャンセルしてしまいました。
それとiggy popの「Post Pop Depression」にハマって、最近こればかり聴いています。
私にとってはこのアルバムはドンピシャでした。