Photo by Joshua Adamson
手に入れられるアイルトン・セナの記録で最も詳細なDVDは「F1 LEGENDS F1 Grand Prix」シリーズではないでしょうか?
3時間に近いDVDの3枚セットになっていて、各レースのダイジェストとレギュレーションやマシン解説等のスペシャルコンテンツが盛りだくさんの内容です。
フジテレビのF1総集編のDVDですので、今宮純さんの解説で進行していて、基本的にTV実況はありません(1994年版では再現されている箇所もあります)。
スペシャルコンテンツでは森脇基泰さんや川井一仁さんも登場します。
ただし、このDVDは既に廃盤となってるものですので、在庫が少ない上に購入価格が一定していません。
それでも「この年のセナを知りたい」と思ったら、高額でも手に入れる価値があります。
かくいう私は1992年と1994年の2セットを購入しました。
F1 LEGENDS F1 Grand Prix 1992
F1 LEGENDS F1 Grand Prix 1992 [DVD] image by Amazon
アイルトン・セナ vs ナイジェル・マンセルのモナコGPが見たくて購入した1992年版です。
決勝レース部分だけでも20分以上の映像として編集されており、必要にして十分なダイジェストになっています。
惜しいのは三宅正治アナの実況音声が無いことです。
ダイジェスト版なのでしようがないのですが、これを改善してくれたら言うことない記録になったでしょう。
……
1992年はホンダがF1を一時撤退することに決めた年でもあります。
ホンダエンジンで走るセナはこの年で最後になってしまいました。
ウイリアムズ・ルノーのマンセルの強さは圧倒的でしたが、モナコGPの優勝はセナがホンダのためにしてくれた最大のプレゼントでした。
F1 LEGENDS F1 Grand Prix 1994
F1 LEGENDS F1 Grand Prix 1994 〈3枚組〉 [DVD] image by Amazon
アイルトン・セナが神に召されたイモラのレースを再確認したくて購入しました。
1994年版には、1992年版で残念に思ったTV実況が所々で再現されています。
そのため、TVで見た感覚を取り戻すことが出来ました。
古舘伊知郎さんや三宅正治アナの声を聴くことができます。
このDVDの今宮純さんの解説は心なしか元気が無いように聞こえます。
……
第3戦のサンマリノGPは魔物に魅入られたようなレースでした。
ルーベンス・バリチェロのクラッシュやローランド・ラッツェンバーガー、アイルトン・セナの命を奪った事故、さらにはピットクルーにまでけが人が出ています。
シューマッハの車載カメラの映像によってセナの事故のシーンは一瞬だけ見て取れます。
しかし、シューマッハのミラーに隠れてクラッシュの瞬間は確認出来ません。
平均時速220キロの高速コースで、レギュレーションによってハイテクが奪われた足回りのF1マシンは安定性を欠いていたのです。
セナとシューマッハの競り合いはマシンの限界を超えさせたのかもしれません。セナのマシンはタンブレロコーナーで310キロを越えていました。
運命の瞬間、セナはタンブレロのコンクリートウォールに吸い込まれていくかのように見えたのです。
……
このDVDではアイルトン・セナのいい場面はありません。
スピンやクラッシュばかりです。
ウィリアムズ・ルノーFW16はレギュレーションによって奪われたアクティブサスペンションによって不安定なマシンになってしまったのでした。
セナの命を奪ったのは急激なレギュレーション変更だといえるかもしれません。
……
セナにはロスマンズカラーは似合いません。
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