芸術新潮という月刊誌は表紙を見るだけでも芸術誌だということが分かります。
雑誌の歴史は古く1950年に創刊されています。
2017年に入ってからは「ジュゼッペ・アルチンボルド」「運慶」「歌麿」「アルフォンス・ミュシャ」等の特集が組まれていました。
その中にあって9月号は大衆向けと言っていい内容を取り扱っています。
日本アニメベスト10
芸術新潮 2017年 09月号 image by Amazon
今まで芸術新潮は「日本アニメベスト10」というような包括的なテーマは取り扱ってないと思います。
手塚治虫(鉄腕アトム)、大友克洋(AKIRA)、トーヴェ・ヤンソン(ムーミン)、水木しげる(ゲゲゲの鬼太郎)…らは個人として取り上げられていました。
そんな芸術新潮が角川の雑誌「Newtype」みたいなタイトルを打ち出してきたので驚いてしまいました。
違うのは「30人の批評家が投票!」ということでしょうか?
ただ、ベスト10の結果を見てみるとものすごく一般的な順位になっていたことに、さらに驚いてしまいました。(順位はここでは申せませんが…)
記事の内容も「風立ちぬ」等のジブリ作品や手塚治虫の「アトム」など、少し古くさい感じが否めません。
芸術としてアニメを扱うとアニメ史になってしまうみたいです。
……
この号には「追悼 田原桂一」という特集ページがあります。
私はこの特集に最も惹かれました。
平井和正の「地球樹の女神」でも有名な奈良県の玉置山の写真が山を撮影したとは思えないほどの美しさなのです。
静岡県・白糸の滝の写真もすばらしい。
こんなに光を上手く扱う写真家がいたんですね。
カメラマンはライティングとよく言われますが、そんなレベルを超えた写真でした。
この数ページを見られただけでも、芸術新潮の9月号を買った甲斐がありました。
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