高森朝雄(=梶原一騎)の原作で、ちばてつやが描いた「あしたのジョー」。
小学生の時、アニメ主題歌のレコードを聴いていました。
小学生が聴くのには暗すぎる感じでしたが、ちょっとカッコよかった。
私は第一作のアニメを見ていないのですが、なぜ、レコードを買ったのか不思議です。
「あしたのジョー」にのめり込んだのはTVアニメ「あしたのジョー2」を見てからでした。
コミックを全巻通して読んだのはさらに遅く、実写版「あしたのジョー」を観た後です。
それまで読まなかったのが、これまた不思議です。
再読はメガロボクスがきっかけ
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「あしたのジョー」連載50周年記念アニメ作品「メガロボクス」をアマゾン・プライムで見てしまったのが、「あしたのジョー」を読み返すことになったきっかけです。
「メガロボクス」は「あしたのジョー」とは全く別の作品。
しかし「あしたのジョー」のエッセンスは感じられます。
これを見て「あしたのジョー」を読みたくなったのは私だけではないのでは?
少年院でのストーリーは苦手
「あしたのジョー」の始まりは少年院での矢吹丈の生活を描いています。
この部分は力石徹との出会いという重要なエピソードなのですが、とにかく暗い。重い。
そんな訳で「あしたのジョー」のオープニングはとても苦手です。
コミックでも最初の映画でも、オープニングはあまり好きではありません。
……
「あしたのジョー」のストーリーにのめり込めるのは矢吹丈が少年院を出てからです。
丹下段平がボクシング界に復帰できるまではイマイチですが、ウルフ金串戦からは、もう本から目が離せませんでした。
カーロス戦はTVアニメ「あしたのジョー2」の方が好き
「あしたのジョー」のストーリーは力石徹の死を経て、カーロス・リベラとの闘いで最も盛り上がります。
コミックを久しぶりに読んでみるとアニメとはずいぶん違うことに驚きました。
コミックは反則の応酬もあり、かなり泥臭く描かれていました。
TVアニメはただただ迫力、圧巻です。
ロープ際の応酬がカッコいい!
金竜飛戦からは破滅への道か
しかし、金竜飛戦から再び矢吹丈は難しい局面に陥ります。
過酷な減量に立ち向かうエピソードは秀逸なのですが、やはり暗すぎます。
さらにはパンチドランカーという病が影を落としはじめるのです。
ホセ・メンドーサとのタイトルマッチを目前にしたハリマオ戦は矢吹丈を完全に壊してしまいました。
そして、ホセとのタイトルマッチは凄惨を極めることに…
……
全巻休まず読みふけってしまいました。
「あしたのジョー」はとにかく暗いストーリーなのです。
TVでは華やかだったカーロス戦もコミックではとても泥臭いのです。
しかし、まっすぐな矢吹丈の生き様がとても心地よい。
読後に悲壮感はまったく残りませんでした。
……
最後の真っ白な丈の絵はあまりにも唐突な感じがしました。
その感じは映画「あしたのジョー2」を観ていたからでしょうか?
後に、丈の生死が論争に発展することになりましたが、それも計算された描き方だったのでしょうか?
……
このコミックの面白さはハンパではありません。
少年院時代のエピソードを乗り越えると、凄まじい吸引力で引き込まれてしまいます。
またいつか読んでしまいそうです。
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