photo by régine debatty
菊地秀行の作品はずっと前からたくさん読んできました。
シリーズものも数多いので、さすがに全てをフォローすることは無理でしたが…
私が好きな作品、注目している作品には以下があります。
- 吸血鬼ハンターDシリーズ
- 魔界都市シリーズ
- トレジャーハンターシリーズ
- 闇ガードシリーズ
- 妖魔シリーズ
- バイオニック・ソルジャー・シリーズ
- 退魔針シリーズ
- しびとの剣シリーズ
そして、今回取り上げるのは氏の最も著名な作品「吸血鬼ハンターD」シリーズです。
最新刊は「D-魔王谷妖闘記」(2023年4月7日)
最初に最新刊情報です。吸血鬼ハンターD「D-魔王谷妖闘記」発売です。
魅力の一つは天野喜孝さんのイラスト
吸血鬼ハンターDを彩るのは今でもカバー・挿絵を手掛ける天野喜孝さん。
天野喜孝さんは生頼範義さんとともに大好きなインラストレーターのひとりです。
栗本薫の「グインサーガ」も20巻〜56巻までを手掛けていらっしゃいます。
田中芳樹さんの「アルスラーン戦記」や「創竜伝」「マヴァール年代記」もそうですね。
夢枕獏さんのキマイラシリーズ、マイクル・ムアコック作品も天野喜孝さんです。
吸血鬼ハンターDのカバーイラストでは作風の変化も見て取れます。
私の場合、表紙イラストが購入の決め手になることも多く、吸血鬼ハンターDも天野さんじゃなかったらひょっとすると手に取らなかったかもしれません。
「吸血鬼ハンターD」で後悔していること
吸血鬼ハンターDにはソノラマ文庫以外に愛蔵版のハードカバー本が出版されたことがあります。
全8巻で刊行リストは以下になります。
- 吸血鬼ハンターD
- 風立ちてD
- D-妖殺行
- D-死街譚
- 夢なりしD
- D-聖魔遍歴
- D-北海魔行
- D-昏い夜想曲
これらの本を買わなかったことを今でも後悔しています。
アニメ「吸血鬼ハンターD」
吸血鬼ハンターDは2度アニメ化されてます。
1作目は1985年のOVA「吸血鬼ハンターD」、2作目は映画「Vampire Hunter D: Bloodlust」(米:1999年公開、日本:2001年公開)です。
1作目は第一巻「吸血鬼ハンターD」、2作目は第三巻「D-妖殺行」を原作としています。
どちらも観ましたが、私はどちらかというとOVA版の方が好きです。
映画の方は絵柄がくどすぎて観るのがつらくなりました。
天野さんのイラストに近づけたかったのかもしれませんが、失敗していると思います。
今でも買い続けている作品だが…
吸血鬼ハンターDは就職した年に読み始めた作品で「D-薔薇姫」までは読みました。
すでに記憶は薄れていますが、ちょうどハードカバーの愛蔵版が出ているところまでは、かなりのめり込んでいたと思います。
しかし、「蒼白き堕天使」が分冊長編になってしまって、それ以降が積ん読状態になっています。
Dがあの人の子であることや、何のために旅を続けているのかということは作品のあちこちから読み解けるのですが、いつになっても核心に触れず物語が進行することに、少し飽きてしまったのだと思います。
中断して他の作品を読んでいるうちに、吸血鬼ハンターDの本が、たまっていく状態になってしまいました。
絶対読むと思いつつ全巻電子化してしまいました。
初期の本はかなり黄ばんで電子化もつらい状態でしたが、ちゃんと蘇ったので、第一巻は最近SonyReaderで再読しました。
以下に現在までの作品リストを掲載しておきます。
- 吸血鬼ハンターD(1983.1)
- 風立ちてD(1984.1)
- D-妖殺行(1985.7)
- D-死街譚(1986.1)
- 夢なりしD(1986.12)
- D-聖魔遍歴(1988.2)
- D-北海魔行〔上〕(1988.10)
- D-北海魔行〔下〕(1988.12)
- 別巻 D-昏い夜想曲(ノクターン)(1992.1)
- D-薔薇姫(1994.1)
- D-蒼白き堕天使 1(1994.7)
- D-蒼白き堕天使 2(1995.4)
- D-蒼白き堕天使 3(1995.11)
- D-蒼白き堕天使 4(1996.3)
- D-双影の騎士 1(1996.11)
- D-双影の騎士 2(1997.10)
- D-ダークロード 1(1999.3)
- D-ダークロード 2(1999.6)
- D-ダークロード 3(1999.9)
- D-邪王星団 1(2000.7)
- D-邪王星団 2(2000.11)
- D-邪王星団 3(2001.2)
- D-邪王星団 4(2001.4)
- D-邪神砦(2001.12)
- D-妖兵街道(2003.2)
- D-魔戦抄(2003.7)
- D-血闘譜(2004.5)
- D-白魔山〔上〕(2005.2)
- D-白魔山〔下〕(2005.7)
- D-狂戦士イリヤ(2007.1)
- D-魔道衆(2007.10)
- D-不死者島(2008.8)
- D-魔性馬車(2009.9)
- D-悪夢村(2010.9)
- D-冬の虎王(2011.8)
- D-貴族戦線(2012.3)
- D-黄金魔〔上〕(2012.8)
- D-黄金魔〔下〕(2012.12)
- D-シルビアの還る道(2013.8)
- D-貴族祭(2014.4)
- D-夜会煉獄(2014.11)
- D-ひねくれた貴公子(2015.5)
- D-美兇人(2016.2)
- D-消えた貴族軍団(2016.11)
- D-五人の刺客(2017.9)
- D-呪羅鬼飛行(2018.4)
- D-死情都市(2018.9)
- D-黒い来訪者(2019.6)
- D-山嶽鬼(2019.10)
- D-闇の魔女歌(2020.7)
- D-暗殺者の要塞(2021.5)
- D-鬼哭旅(2021.11)
- D-血風航路(2022.4)
- D-暁影魔団(2023.4)
- D-魔王谷妖闘記(2023.2)
菊地秀行版「吸血鬼ドラキュラ」
氏はブラム・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ」をリメイクされているのですが、この本を最近読みました。
ブラム・ストーカーの本も同時に読みかけたのですが、かなり読みにくくつらかったのですが、菊地秀行版の「吸血鬼ドラキュラ」は読みやすくリメイクされていました。
不要なエピソードは削られているのかもしれませんが、物語としての改変はないようです。
菊地秀行の文章は引きの部分で突然視点が変わることが多く、せっかくのめり込んでいるのに解説されると興が削がれるということがよくあります。
その点において非常に読みにくさを感じてしまう作家なのですが、この「吸血鬼ドラキュラ」は違和感なく最後まで読むことが出来ました。
少年・少女にもお勧めできる作品となっています。
© bluelady.jp
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