Photo by Naoki Nakashima
いよいよ2017年のインディカーは5月インディアナポリスへ向かいます。
インディアナポリスではグランプリ・オブ・インディアナポリス(5/18)とインディアナポリス500マイルレース(5/28)の2レースが開催されます。
今年はフェルナンド・アロンソがインディアナポリス500マイルレース(インディ500)に参戦することが決まって、インディカーの実況でもその話題で持ちきりです。
第3戦アラバマ・グランプリではアロンソがゲストとして来ていました。
また、今年最初のオーバルコースの大戦フェニックス・グランプリではアロンソのシートあわせの模様も放送されていました。
はたしてアロンソはインディーでどのような活躍を見せてくれるのでしょうか?
Fernando Alonso Tests At Indianapolis Motor Speedway
アロンソのテストは5月3日22時30からYouTubeでライブ配信されています。
オレンジのマシンはやっぱり目立ちます。
アロンソ一人のためにインディアナポリス・モーター・スピードウェイを使ってテストするとは! すごすぎます。
……
関係者のインタビューや過去の映像ばかりで、なかなかアロンソのテストが始まらないのでイライラしました。
アロンソは最初からマシンに乗るわけではないし…
最初はマルコが乗ってる。
アロンソが走り始めたのは23時50分すぎ。
ショートランを繰り返すようです。
配信アドレスを載せておきます。
参照 Fernando Alonso Tests At Indianapolis Motor Speedway(Youtube)
※ライブ配信時間が終了している場合は見られません。
……
ということで盛り上がっているのですが、私はインディーのTV観戦は3年目で(最初は2014年、2016年は観戦しませんでした)、F1に比べるとインディーに詳しくありません。
そこで、インディ500の前に少しインディカーについてまとめておきたいと思います。
インディカーのシャシーはダラーラ製ワンメイク
photo by Jim Bauer
インディカーがF1と最も異なっているのはシャシーがワンメイクであるということです。
インディカーのシャシーはイタリアのダラーラが作っています。
昔からF1のシャシーも作っていたのでおなじみのレーシングカーコンストラクターです。
私はダラーラのシャシーによいイメージが無かったのですが、近年ハースF1のシャシーも手がけているところを見るとF1でも十分戦えるシャシーを作っていることが分かります。
インディカーのシャシーはF1に劣らずカッコいいです。
インディカーのエンジン
インディカーにはシボレーとホンダのエンジンコンストラクターが参戦しています。
F1で苦戦しているホンダですが、インディカーでは確固たる実績を誇っています。
ただし、近年ではシボレーにおされているような気がします。
少し燃費が厳しそうです。
これはエンジンに起因するものなのかエアロキットに起因するものなのか私にはよく分かりません。
インディカーのエアロキット
ホンダとシボレーがそれぞれのエンジン使用チームに向けてエアロキットを提供しています。
2017年のインディーカーではエアロパーツの開発が凍結されてしまったようです。
インディカーに参戦しているF1経験ドライバー 世界三大レース制覇に最も近いのはファン・パブロ・モントーヤ
F1からインディーに移って数多くのドライバーが活躍しています。
今でも参戦しているのは以下の人たちです。
- 佐藤琢磨
- ファン・パブロ・モントーヤ
- セバスチャン・ブルデー
- マックス・チルトン
- アレクサンダー・ロッシ
佐藤琢磨は2013年のロングビーチで優勝しています。
ファン・パブロ・モントーヤは2015年のインディ500で勝っています。
モナコGP、インディ500、ル・マン24時間レースの世界三大レースの内、モントーヤはモナコGPとインディ500を勝っていますので、あとル・マンに勝てばグラハム・ヒルに並ぶことになります。
アロンソも世界三大レースに勝つことを目標に掲げていますが、モントーヤがチャレンジする方が可能性があります。
ドライバーの見分け方
photo by Mark Seymour
マシンがワンメイクのためドライバーを見分けるのはとても難しいです。
まず、目当ての選手のカーナンバーを覚えるか、マシンのカラーリングを覚えるかのどちらかだと思います。
カーナンバーを知るために2017年のインディカーエントリーリストは手に入れておいたほうがよいでしょう。
ちなみにインディカー開幕戦のエントリーリストは以下のページを参照しました。
参照 インディカー開幕戦のエントリーリストが発表。21台が参戦へ(AUTO SPORT WEB)
例えば今年の佐藤琢磨はカーナンバー26のマシンに乗っています。
ただ、カラーがブルーなのでぱっと見ただけではよく分かりません。
佐藤琢磨はA.J.フォイト・レーシングにいたときの方がマシンが分かりやすかったです。
今年、私が判別できるのはシモン・パジェノーだけです。
マシンが蛍光色の黄色で分かりやすいです。
フェルナンド・アロンソのマシンはオレンジのマシンなので、判別できると思います。
カーナンバーは29です。
マシンのデジタル表示(Leader Light System)
photo by Jim Bauer
インディカーのマシンにはインダクションポッドの横にデジタル表示があります。
これはLeader Light Systemと言われるものです。
通常の表示は走行順位を表しています。
ピットストップではピットストップ時間を、プッシュトゥパス作動時には「P.P」が表示されます。(※プッシュトゥパス(P2P)はターボのブースト圧を引き上げて出力アップするシステム。ステアリングについているボタンで制御します。使用回数、作動時間にはサーキット毎に制限があります)
視聴者にマシンの状況を知らせる便利アイテムなのですが、オーパルの高速走行時にはまったく見えないので、どちらかというと観客向けだと思います。
オーバルコース
photo by Jeramey Jannene
インディカーはオーバルコースとストリートコースの2種類のグランプリがあります。
ストリートコースではF1と大差はありません。
しかし、オーバルはF1にはありませんので、テクニックやマシンのセッティングに大きな違いが見られます。
インディカーではF1よりもタービュランスに対するテクニックは重要と言われています。
突然のダウンフォースの変化によるクラッシュが多く、インディカーならではのレースドラマを演出することも少なくありません。
さらにスリー・ワイドの戦いも数多く見られます。
F1ではサイド・バイ・サイドどまりですが…
パック走行時(集団で団子状態になって走る)にはマルチクラッシュも多いので、レース展開は予測不能です。
マシンは左右非対称にセッティングされて、F1とはまったく異なります。(外側のリアタイヤが大きかったり、サスペンションの堅さが異なったり…キャンバー角も違います。)
フルコース・コーション
インディカーを見ているとF1よりアクシデントが多いように感じられます。
その場合フルコース・コーションとなり、セイフティカー先導でスピードやオーバーテイクが制限されます。
インディーの場合、コーションが出ないレースはほとんどありません。
ちょっとしたデブリでもフルコース・コーションとなってしまいます。
これによって順位がめまぐるしく変わるため、最初から最後まで目が離せないレースが展開されます。
コーション開けのリスタートでさらにアクシデントが発生することも多く、コーションに次ぐコーションでバタバタになるレースもあります。
レース中でのアクシデントがF1よりもレースを面白くしてくれます。
ポイントシステム
F1では上位10位までしかポイントが与えられません。
しかし、インディカーでは全員にポイントが与えられるシステムになっています。
順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ポイント | 50 | 40 | 35 | 32 | 30 | 28 | 26 | 24 | 22 | 20 |
順位 | 11位 | 12位 | 13位 | 14位 | 15位 | 16位 | 17位 | 18位〜24位 | 25位〜33位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ポイント | 19 | 18 | 17 | 16 | 15 | 14 | 13 | 12 | 10 |
インディカーの見方
私はスカパーondemandで「GAORA インディカー・シリーズ2017」の全話VODを購入して観ています。
インディカーは毎レース3時間を越える放送なので、腰を据えて観るというよりはどちらかというとながら見になっています。
F1と違うのは実況がおもしろいということです。
実況は村田晴郎さんで、解説に武藤英紀さんや松田秀士さん、松浦孝亮さんといったインディ経験者が登場します。
村田晴郎さんはBest Hit USAの小林克也さんのノリで実況してくれます。(声も似ている気がします。)
アクシデントがなければ比較的単調はオーバルのレースも飽きない実況で思わず笑みが漏れてしまうこともしばしばです。
インディカーは楽しく見ましょう。
まとめ:アンドレッティ・オートスポーツは大丈夫か
フェルナンド・アロンソはアンドレッティ・オートスポーツチームが用意するマシンでインディ500に参戦します。
現在のアンドレッティ・オートスポーツのレーサーは
- マルコ・アンドレッティ
- ライアン・ハンターレイ
- アレクサンダー・ロッシ
- 佐藤琢磨
です。
今年初のオーバルレース、フェニックス・グランプリで、予選のトップ5はシボレー勢だった上に、アンドレッティ・オートスポーツの全メンバーがリタイアしてしまいました。
インディ500を前に不安な結果に終わっています。
アロンソは果たしてインディ500で活躍できるのでしょうか?
スポット参戦でどこまで頑張れるか分かりませんが、怪我だけはしないように気を付けて欲しいと思います。
では、インディアナポリスでの「スタート・ユア・エンジンズ!」のかけ声を待ちましょう。
© bluelady.jp
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