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アイルトンセナは1988年・1990年・1991年の3度、世界チャンピオンとなっています。
いずれもチームはマクラーレン・ホンダ。
カラーリングは赤と白のマルボロカラーでした(MP4はマールボロ・プロジェクト4の略)。
1994年、ウイリアムズのロスマンズカラーのマシンに乗ったセナは、やはり「セナらしくなかった」のかもしれません。
1988年:マクラーレンMP4/4
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1988年はターボエンジン最後の年。
ホンダは最強のV6ツインターボエンジンを開発しました。
エンジン名はRA168E。
MP4/4に搭載されたRA168Eは他のマシンを寄せ付けない性能を発揮しています。
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シリーズ16戦中15戦を制覇したのですから、これ以上のマシンはその後も存在しないと言っていいのではないでしょうか?
1990年:マクラーレンMP4/5B
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MP4/5Bは前年のマシンの改良型として登場しました。
エンジンは3.5リッターの自然吸気型V10エンジン、RA100Eが搭載されています。
このマシンには空力に問題があったと言われています。
それは独特のアーチ状のディフューザーに原因がありました。
風洞では優れた数値を発揮しましたが、実戦ではセンシティブでセッティングしづらいマシンとなってしまいました。
セナはこのマシンで6勝を上げ、強敵フェラーリ641・V12に競り勝っています。
1991年:マクラーレンMP4/6
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MP4/6はフェラーリ641/2の空力コンセプトを元に作られたと言われています。
MP4/5Bと大きく異なるのはサイドポッドの形状です。
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MP4/6のサイドポッドは641/2と同じような形状を持っています。
エンジンは前年のV10エンジンから3.5リッターV12エンジン、RA121Eに改められています。
そのため重量が重く、シャシーの軽量化に努力がはらわれました。
アイルトン・セナはこの年、開幕4連勝を果たし、信頼性が上がらないウイリアムズ・ルノーFW14のマンセルを相手に有利にチャンピオンシップを進めています。
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しかし、その後の12戦では2勝しか上げておらず、マンセルに5勝を許してしまう結果になっています。
まとめ
1988年のMP4/4がその年の最強マシンだったことは確かです。
しかし、1990年・MP4/5B、1991年・MP4/6についてはライバルのマシンの方が強力だったかもしれないのです。
そうした状況でも、チャンピオンシップを制覇する力を持ったアイルトン・セナというドライバーは特別な存在でした。
確実にエンジンが劣っていたMP4/8を駆った1993年においても5勝をあげ、最強のマシンFW15Cを相手にチャンピオンシップ制覇に肉薄した事実が、そのことを証明しています。
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