デヴィッド・ボウイの69歳の誕生日、午前0時にiTunes Storeから(予約注文いただいた 「Blackstar」が入荷しました。)メールが来ていました。
私は既に就寝後。
聴いたのは朝になってしまいました。
まさか午前0時からダウンロード可能とは予測していませんでした。
しかし、朗報のはずがトラブルに見舞われます。
iTunes Storeからダウンロードされているはずの「★」の各楽曲が1分ほどしか再生できないのです。(そんなバカな? 楽しみにしてたのにーーー)
結局、アップルのサポートに連絡することに…
iTunesのマイミュージックからデータを削除し、iTunes Storeから再ダウンロードして、やっと聴けるようになりました。
午前0時に気づいたとしても、全曲聴くのはどうやっても夜が明けてからになったと思います。
私は英語が分からない洋楽ファンで、専門家ではありませんが(このブログを既に見た人は知ってるかもしれないけど)、「★」の全曲レビューをやってみたいと思います。
Blackstar
YouTubeDavidBowieVEVO
この曲はアルバム発表前に既に公開されていました。
初めてこの映像を見たときにはトム少佐を思い出しました。
「1.Outside」の映像と共通する部分が、あると感じました。
10分近い楽曲は飽きてしまうのでは?
そんな、心配はこの曲には必要ありませんでした。
前半、中盤、後半と楽曲の雰囲気が変わっていきます。
前半と後半は共通ですが、中盤部分に別の楽曲が挟まれています。
このことが時間的なダレをなくして、逆にストーリー性を醸し出してくれています。
実際には1曲ではなく2曲をミックスしたお得な曲が「Blackstar」だったのですね。
最高のオープニング曲です。
‘Tis a Pity She Was a Whore
2014年にシングルで発表されていた曲です。
当然シングル曲とはバージョン違いの曲がアルバムに収められています。
私は既に、2014年の楽曲でプレイリストを作って楽しんでいましたので、ちょっとした違和感を味わいましたが…
デヴィッド・ボウイのブレス音からスタートするこの曲の新アレンジは、アルバムの統一感を崩すことのないよう仕上げられています。
シングルバージョンから少し角が取れたような印象です。
シングルではボウイの声に少々無理が感じられましたが、ここではそんなことはありません。
完成度が数段アップした曲を聴くことができます。
最後の「フォー」はちょっと無理してるのかな?
アップテンポの曲なので馴染んでますけど…
Lazarus
「Blackstar」に続いて発表されたのが「Lazarus」です。
この映像は1月7日、アルバム発売前日に発表されました。
映像のキャラクターは「Blackstar」と同じです。
最初に見たとき、新しいペルソナ(盲目の神父)が誕生したのではないかと思いました。
「Lazarus」は「地球に落ちてきた男」の舞台化のための曲です。
世界を席巻する社会問題を暗示するような曲だと思います。
Sue (Or In a Season of Crime)
この曲も2014年既発曲です。
アルバムアレンジはアップデートされ「クライム(犯罪)色」が際立つ、ストーリー性のある楽曲に生まれ変わっています。
アルバム「Blackstar」のなかでは最もカッコイイ曲になってました。
「1.Outside」のアルバムに入っていてもおかしくない感じです。
ナイン・インチ・ネイルズあたりとコラボするとすごい曲になりそうです。
Girl Loves Me
少しコミカルなオープニングを持った曲。
しかし、それは序盤のみで、楽曲全体としては、ある種の危機感すら覚える曲です。
タイトルに似合わず、緊迫感が感じられます。
Dollar Days
「Sue (Or In a Season of Crime)」「Girl Loves Me」と続いた緊迫感は、この曲で払拭されます。
ボウイの優しさの溢れる歌声が印象的な曲です。
間奏のサックスはさらにストーリー性を高めていきます。
そして感動のエンディングへ。
この曲は涙を誘う曲ですね。
素晴らしいの一言です。
これはデヴィッド・ボウイの中でも最高の曲のひとつです。
I Can’t Give Everything Away
幸せを感じさせる曲調です。
繰り返される「I Can’t Give Everything Away」が印象に残ります。
私が最初に感じたのは、「Buddha of Suburbia」のような楽曲…ということでした。
「Buddha of Suburbia」はサントラでしたが、この「Blackstar」も強いストーリー性を感じる構成になっています。
アルバム前半では世界の混沌を描いているように思えますが、このエンディング曲は、明るい未来を象徴するような雰囲気を持っています。
しかし、「I Can’t Give Everything Away」と繰り返す言葉はその逆説のようでもあります…
…と、私にとってこのようなアルバムが「★」です。
間違いなく傑作アルバムです。
読み返してみると何度も「ストーリー性」という言葉を使ってました。
「ドラマチック」と言い換えてもいいかもしれません。
そういうアルバムであることは間違いなく、さらに芸術性の高い作品に仕上がっています。
(追記)
YouTubeのDavidBowieVEVOで全曲アップされているのに驚きました。
「Blackstar」「Lazarus」以外のYouTube(Audio)を追加掲載しておきます。
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★
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コメント
やまりんさんの意見の通りの傑作ですね。
69歳になったのに、本当に若いミュージックですね。
「TND」の時は、2004年までの最終形BOWIEBANDによる名曲集と言った感でしたが、今回はガラッと趣きを変えて革新的な音楽にするべくメンバーを一新しての意欲作ですね。
昔から、変化が好きで(初期など出す度コロコロ変わってますよね)、中期からはPOPなアルバムと実験的なアルバムを周期的に出していました。
今回は
実験的でもありますが、POPでもあります。
全体を何回か繰り返してききましたが、私は、I Can’t Give Everything AwayとLazarusとDollar Daysがいいですね。
しばらくは「★」に染まりますが、なんか次のアルバムも、凄いのだしてくれそうでワクワクしてしまいます。
aladdindogsさま
なんか泣けてきました。
次のアルバムもきっと傑作です。
YouTubeのDavidBowieVEVOで全曲アップされていることに驚いてしまったんですが…
これって、どういうことなのでしょう?
さっき、このページに追加し終わったところです。
DavidBowieVEVOの海賊アカウントにひっかかったかと疑いましたが、全曲試聴出来るようです。太っ腹ですね。
そうですね、「TND」の時は発売前に期間限定でアルバム全曲をやはりNETで無料で流してましたし、他のアーティストも発売前に全曲流してさまうのが珍しくはなくなってますね。
少し前には、いずれCDと言う形態は無くなって、音楽配信だけになるのではとか言われたりした事もありました。
私は、フィジカルな形としてのCD(アートとしてのジャケット、リーフレット、ピクチャーディスク)は消えないと思います。(そうあって欲しい)
私はお気に入りのアルバムは配信で聞けたとしても、CDで購入して手元に置きますね。
あ、入れ違いでした。すみません。
私はCDが明日になってしまうんです。
クリアLPも発送メールがありました。2週間ぐらいかかりそうですけど…
ちょっと出費がかさみますので、節約モードに入ります。