映画「ブレードランナー 2049」の公開を前に、あの「カウボーイビバップ」の監督、渡辺信一郎監督による短編アニメが公開されました。
たった15分のアニメですが、おなかいっぱいになりました。
ブレードランナー ブラックアウト 2022
YouTubeSonyPicturesJapan
たった15分しかないのが残念です。
なんの説明もなくても、ブレードランナーの世界観に埋没することが出来ます。
アクションあり、カタストロフありの傑作でした。
……
「カウボーイビバップ」の渡辺信一郎監督の作品と言うことですが、「カウボーイビバップ」を連想することは出来ませんでした。
「カウボーイビバップ」はもっと暖かさを感じました。手書きの暖かさでしょうか?
強いて言えば冲方丁のアニメ化作品「マルドゥック・スクランブル」あたりを思い出してしまいました。
マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA) image by Amazon
登場する女性キャラもルーン・バロットを思い出します。
「ブレードランナー」はサイバー・パンクの代表作ですが、アニメ化してしまうとどうしてもステレオタイプに陥ってしまうようです。
「攻殻機動隊」も似たような感じです。
まるでリドリー・スコット監督の「ブレードランナー」がサイバー・パンクのビジュアル世界を決定づけてしまったかのようです。
そういう意味では真の傑作です。
原作はフィリップ・K ・ディックのSF小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」です。
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229) image by Amazon
この作品もSF小説に与えた影響は巨大でした。
平井和正の初期作品も影響を受けていると言われています。
……
「ブレードランナー ブラックアウト 2022」が、注目を集めている電磁パルス(EMP)攻撃を題材としていることも興味深いです。
高高度の核爆発による電磁パルスには電脳化された社会はひとたまりもありません。
これがフィクションの世界だけに留まってくれることを祈るばかりです。
© bluelady.jp
コメント