デヴィッド・ボウイのスタジオ・アルバムの中で6曲という最も収録曲数が少ないアルバムが「ステイション・トゥ・ステイション」です。(次は「★(Blackstar)」の7曲)
この時期、デヴィッド・ボウイはオカルトとコカインに耽溺していました。
記憶も曖昧で、まさに、この世にいない状態だったようです。
このアルバムを作ったことさえ記憶になかったとか…
後にボウイはこのアルバムを称して「ミュージカル“黒魔術”」と言っています。
最近、思うのは、この「ステイション・トゥ・ステイション」の次に来るべきアルバムが「★」だということです。
フィリー・ソウルからプラスティック・ソウルへ、そしてジャズへの流れはデヴィッド・ボウイのルーツだったのではないでしょうか。
そして、ボウイが残した最後の映像「Lazarus」の衣装が「ステイション・トゥ・ステイション」用に撮影された写真の衣装と同じだったことを思うと、関連性がないと言う方が難しいです。
この「ステイション・トゥ・ステイション」は神への信仰を探求したアルバムとも言われています。前述した「ミュージカル“黒魔術”」とは相反した意味を持っているのです。
特に「Word On A Wing」は魂の救済を求める曲です。
この曲が「★」への流れを作っているようにも思えます。
さらに神へ近づいたアルバム「★」は、「ステイション・トゥ・ステイション」の次に位置づけられるアルバムと考えても間違ってはいないはずです。
ステイション・トゥ・ステイションは全曲傑作
ステイション・トゥ・ステイション image by Amazon
このアルバムにはナッソー・コロシアムのライブ盤やレア曲を集めたCDがついているデラックス・エディションやスペシャル・エディションがあるのですが、もう手に入れるのは難しくなっています。
オリジナルCDの収録曲は以下。
Station To Station
- Station To Station
- Golden Years
- Word On A Wing
- TVC 15
- Stay
- Wild Is The Wind
最初にこのアルバムを見たとき、6曲しか入っていないとは手抜きか?…と思いました。
ところが全曲傑作のとんでもないアルバムだったのです。
デヴィッド・ボウイファンでなくても、このアルバムだけは絶対買っておくべきです。
「このアルバムを聴かずして、死することあたわず」です。
いい機会ですので、ナッソー・コロシアムのライブ曲も記録しておきます。
これがまた伝説のライブと言われています。
Live Nassau Coliseum ’76
- Station To Station
- Suffragette City
- Fame
- Word On A Wing
- Stay
- Waiting For The Man
- Queen Bitch
- Life On Mars
- Five Years
- Panic In Detroit
- Changes
- Tvc15
- Diamond Dogs
- Rebel Rebel
- The Jean Genie
……
アルバム「ステイション・トゥ・ステイション」は、芝居がかったソウルアルバム「ヤング・アメリカンズ」とは全く違います。
デヴィッド・ボウイはソウルだけでなくヨーロッパ的なテクノサウンドをも取り入れた神がかりなアルバムをつくりあげたのでした。
全曲選びたいが1曲選ぶとするなら
ライブでは最高の曲「Stay」にしようかな…と、このページを書くまでは思っていたのですが考えを変えました。
今、選ぶとしたら、魂の救済と生きる苦悩を訴えた「Word On A Wing」になるでしょう。
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コメント
やまりんさん、私は「Word On A Wing」でお願いします。
すみません、私もですね。
aladdindogsさん、ありがとうございます。
またまた、かぶりましたね。
ナッソーのライブについては、改めてページにしたいと思っているのですが、情報不足です。
時間がかかりそうです。
STAY のライブがかっこよくて大好きです。演奏も素晴らしい。
それも込みで一曲なら、STAY 。
たこべいさん、ありがとうございます。
私も「Stay」は最高のライブ曲だと思います。
このアルバムは1曲を選ぶのが難しいですね。
自分の中でBowie最高傑作挙げるならこのアルバムです。
中でも自分は表題曲station to stationを選ばせていただきます。
「ボウイとイギーポップに会うために」と歌われるクラフトワークのトランスヨーロッパエクスプレスへつながる序盤の電子音機関車ノイズの洪水から重いバース、徐々にヒートアップしてソウルフルになるコーラスまで究極の流れかと思います。
Jさん、ありがとうございます。
このアルバムを最高傑作とするのに異論なしです。
しかし、ボウイの場合、傑作がおおすぎるので困ってしまいます。