最近、ちばてつや+高森朝雄の「あしたのジョー」を読み返しました。
私はこの漫画を連載当初読んでいなかったのですが、古い漫画を今読んでも感動は変わらないと再認識しました。
「以前はこんな漫画を読んでいたなぁ」と思い出すタイトルも多数あります。
そんな漫画を並べてみるとチョッと面白いかもしれません。
あしたのジョー:ちばてつや+高森朝雄(1968〜1973)
あしたのジョー(1) (週刊少年マガジンコミックス) image by Amazon
読み返したばかりの「あしたのジョー」は今読んでものめり込んでしまいました。
オープニングの少年院でのストーリーは現代にマッチしていない気もしますが、ボクシングの世界は今も昔も変わりありません。
それに、真っ白に青春を燃やし尽くす矢吹丈の生き方には強い共感を覚えます。
ここまで骨太の青春漫画は今となっては見つけられません。
「あしたのジョー」は連載50周年を迎えて脚光を浴びつつあります。
未読の方はこの機会に是非読んでみてください。
荒野の少年イサム:山川惣治+川崎のぼる(1971〜1974)
荒野の少年イサム 1 (復刻版コミックス) image by Amazon
「少年王者」で有名な山川惣治の原作「荒野の少年」を「巨人の星」の川崎のぼるがコミック化したのが「荒野の少年イサム」です。
西部劇の世界に日本人を放り込んだら…というシミュレーション作品。
実は私がはじめてコミックスを買ってもらったのが、この「荒野の少年 イサム」です。
日本人の赤ん坊・イサムが悪党のウインゲート一家に育てられながらも、心優しい少年に育っていきます。
ウインゲートに殺しの技術をたたき込まれた凄腕ガンマンとして、正義と悪の狭間で葛藤するイサムに目が離せません。
ウインゲートの宿敵、黒人ビッグ・ストーンとの対決は少年ジャンプで読んだ名シーンで、今でも忘れることが出来ません。
私の母親も夢中で読んでました。
バビル2世:横山光輝(1971〜1973)
バビル2世 (1) (秋田文庫) image by Amazon
中学の時に友人に借りて読んだのが横山光輝の代表作であるこの作品。
バビル2世は3つのしもべ、ロデム、ロプロス、ポセイドンと共に、世界征服を志す超能力者ヨミと闘います。
その闘いは凄まじい超能力戦争となっていきます。
これほど面白い漫画があったのかと、出会った当時は夢中になりました。
ヨミは何度もバビル2世に破れるのですが、その度によみがえります。
3つのしもべはバビル2世の命令にもヨミの命令にも従ってしまうという設定が、この上なくリアルで、ともすればマンネリ化しようとするストーリーに迫力を与えてくれました。
ベルサイユのばら:池田理代子(1972〜1973)
ベルサイユのばら 文庫版 コミック 全5巻完結セット (化粧ケース入り) (集英社文庫―コミック版) image by Amazon
男性が読んでも面白い少女漫画のひとつがこれ。
池田理代子は歴史を舞台に絢爛たる貴族の世界を構築して見せてくれました。
ジャンヌ・ダルクなどの史実がオスカルをリアルなものにしています。
本当に女性の近衛連隊長って、いそうな感じがして全然違和感ありません。
オスカルとアンドレの悲しい結末に心を動かさずにはいられません。
最近、続編(短編)が連載されました。
この作品は不滅ですね。
エースをねらえ!:山本鈴美香(1973〜75、1978〜1980)
エースをねらえ! 文庫版 コミック 全10巻完結セット (化粧ケース入り) (ホーム社漫画文庫) image by Amazon
「あしたのジョー」とは対極にあるようなスポーツ漫画。
「あしたのジョー」は丈を取り巻く環境に負の印象を受けますが、「エースをねらえ!」の岡ひろみのまわりは、上流階級のキャラクターばかりです。
しかし、宗方仁との出会いはひろみの日常を一変させ、過酷な試練の連続となっていきます。
様々な逆境をまわりに支えられながらも乗り越えるひろみの姿に接すると、感動を呼び起こされずにはいられないでしょう。
実をいうと宗方仁の死を乗り越える場面で何度も涙を流してしまいました。
1部と2部の間が3年も開いていたので、2部の連載が始まったときには驚きました。
作者の山本鈴美香は後に教祖への道へ。
男組:池上遼一+雁屋哲(1974〜1979)
男組(1) (少年サンデーコミックス) image by Amazon
池上遼一の漫画に目覚めたのは「男組」からです。
この後の作品「男大空」もよいのですが、主人公の技は「男組」の方がリアルです。
「男組」の流全次郎は太極拳の使い手。
この漫画を読んですっかり拳法に夢中になってしまいました。
流が拳法の使い手という設定は、1973年に公開されたブルース・リーの「燃えよドラゴン」とも関係あるかも。
サーキットの狼:池沢さとし(1975〜1979)
スーパーカーブームを作った池沢さとしの作品。
「サーキットの狼」が連載されていたころには、私が住んでいた田舎町でも、ロータス・ヨーロッパ、ポルシェ・カレラ・RS、ランボルギーニ・ミウラ、ランボルギーニ・カウンタック、トヨタ2000GT 等が走っているのを目にしました。
今思うと凄い時代でしたね。
手天童子:永井豪とダイナミックプロ(1976〜1978)
手天童子 全9巻完結セット(マガジンKC) [少年向け:コミックセット] image by Amazon
永井豪の70年代作品はどれも傑作です。
「デビルマン(1972-1973)」「マジンガーZ(1972-1973)」「キューティーハニー(1974)」等も70年代の作品です。
当然、これらの作品も夢中で読んでいましたが、あえて「手天童子」をピックアップしました。
「デビルマン」「マジンガーZ」「キューティーハニー」は何度も映像作品などでリメイクされています。しかし「手天童子」が脚光を浴びることはほとんどありません。
永井豪の作品の中で最もしっかりしたプロットを持つ作品は「手天童子」です。
その感動も最高です。
惑星ロボ ダンガードA:松本零士(1977〜1978)
惑星ロボダンガードA(エース) (秋田文庫) image by Amazon
松本零士の傑作は枚挙にいとまがないのですが、あえて「ダンガードA」をピックアップしました。
テレビアニメではタイトルが示すとおりロボットものの作品です。
しかし、このコミックにダンガードAのロボット形態は最後の1コマしか出てきません。
それでも松本作品として成立させてしまっていることが凄い。
なぜか何度も繰り返し読んでしまいます。
翔んだカップル:柳沢きみお(1978〜1981)
最初はギャグ漫画としてスタートした柳沢きみおの作品。
ストーリーはだんだん青春・恋愛ものに変化していきます。
「翔んだカップル」は当時の少年コミックにおいて青春・恋愛ジャンルを確立したはじめての作品といっていいのではないでしょうか。
その後「翔んだカップル」の世界は以下のコミックに引き継がれて成長していきます。
- 翔んだカップル
- 新・翔んだカップル
- 続・翔んだカップル
- 翔んだカップル21
もちろん全作品読みました。
……
いずれ1980年代作品もピックアップする予定です。
© bluelady.jp
コメント