Photo by Takayuki Suzuki
前回、ロシアGP決勝の記事で「クビアトは来期にはレッドブルから放出されてしまうと予言しておきます。」と記述しました。
2017年のダニール・クビアトとマックス・フェルスタッペンの交代は既定のことと考えていたのです。
ところが、早くも次戦スペインGPから彼らの交代が発表されてしまいました。
2014年:ダニール・クビアトのF1デビュー
同期はケビン・マグヌッセン
クビアトは2014年にトロ・ロッソからデビューしています。
同期にはマクラーレンからデビューしたケビン・マグヌッセンがいます。
どちらも1年目でポイントをゲットし(クビアト:8ポイント、マグヌッセン:55ポイント)デビューシーズンを順調に滑り出しました。
クビアトとマグヌッセンは新人としては破格の評価を得ていました。
どちらも実力があったのです。
しかし、翌年のF1では彼らの処遇に天と地の差がつきます。
クビアトはトップチームのレッドブルへ昇格。
マグヌッセンはアロンソが加入したために、マクラーレンのテストドライバーとなってしまいました。
クビアトはたった1年で下位チームを脱出できるほど評価が高かったのです。
それにベッテルのフェラーリ移籍という幸運もあったのでした。
ダニエル・リカルドを相手に実力を示した2015年
クビアトは2015年、レッドブルでも実力を発揮します。
僚友は前年ベッテルを打ち負かす活躍を見せたダニエル・リカルドです。
レッドブルの2015年は不信のルノーエンジンでの戦いでした。
期待していたパワーを得られず、メルセデスに対抗することが不可能となったのです。
しかし、クビアトはダニエル・リカルドを打ち負かす活躍を見せます。
この年、95ポイントのチャンピオンシップ・ポイントを獲得し、ドライバーポイント7位で終えています。
かたや、ダニエル・リカルドの獲得ポイントは92ポイントで8位、クビアトにわずかに及びませんでした。
そして2016年シーズンの降格
今年、まだ4戦しか消化していませんが、クビアトの3戦:中国GPと4戦:ロシアGPは印象が悪すぎました。
どちらもベッテルとの競り合いで、3戦目にはフェラーリの僚友同士の接触の原因をつくり、4戦目はベッテルに2度も追突しています。
中国GPについては、それでも3位表彰台に立ったのですから、いいかもしれません。
しかし、ロシアGPの接触はレース全体に混乱を生み、あまつさえ僚友のリカルドにもレースで戦うことが出来ないほどのダメージを与えてしまったのです。
この結果、クビアトはマックス・フェルスタッペンと交代させられてしまいました。
この交代は妥当なのか?
クビアトの起こしたアクシデントは褒められるものではないでしょう。
しかし、フェルスタッペンとの交代という判断はあまりにも早すぎたのではないでしょうか?
クビアトとフェルスタッペンの交代は2016年シーズンが開幕する前から噂されていました。
順当に行けば2017年の交代が予想されていたのです。
チームにしてみれば、どうせ換えるなら理由がつけやすいこのタイミングで交代させたほうがクビアトをマネジメントしやすいと考えたのかもしれません。
それにトロ・ロッソでも僚友同士(サインツとフェルスタッペン)のいさかいが始まっていたとも言われています。
いずれにしてもクビアトのことを思うと少しかわいそうに感じます。
もう少し時間をあげてもよかったのではないでしょうか?
レッドブルのマネジメントに疑問を感じます。
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