デヴィッド・ボウイの曲をピックアップする企画ページの第2弾です。
デヴィッド・ボウイがSFをロックに取り入れていたことは、グラムロック期のアルバム「ジギー・スターダスト」などでよく知られています。
また、先日見たリドリー・スコット監督の映画「オデッセイ」にボウイの「スターマン」は、とてもよくマッチしていました。
そこで、デヴィッド・ボウイの曲で宇宙に関係ありそうな曲を「宇宙モノ(SFもの、スペイスもの)」としてピックアップしてみることにしました。
タイトルだけから「宇宙モノ」と断定したような曲もあって、苦しいピックアップになってしまいましたが…
Space Oddity
アルバム:Space Oddityより
「スペイス・オディティ」は躊躇無くデヴィッド・ボウイのSF曲としてピックアップ出来ます。
この曲はアポロ11号のTV放送でBGMとして使われてことで知られていますので、間違いありません。
アルバムのタイトル曲になっているのですが、アルバム自体は宇宙とは全くありませんので、最初につけられたアルバムタイトル「DAVID BOWIE」のままの方がいいのかもしれません。
Life On Mars?
アルバム:Hunky Doryより
この曲は実際には火星の生活のことを歌っているわけでは無いのですが、タイトルから判断して、ボウイの「宇宙モノ」に入れてしまいました。
…ピックアップ2曲目にして、宇宙に関係ありそうな曲を選ぶというページの趣旨が破綻してしまいました。
Moonage Daydream
アルバム:The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Marsより
このタイトルは「月世界の白昼夢」で、タイトルからは宇宙っぽさを連想できます。
ところが歌詞はスラングだらけの分かりにくいものです。
日本語訳を見てもなにやらさっぱり……
とても宇宙のことを歌っているとは思えません。
Starman
アルバム:The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Marsより
デヴィッド・ボウイはこの曲によってロックとSF、ジギー・スターダストと救世主を効果的にブレンドすることに成功しています。
アルバム「ジギー・スターダスト」のコアとなっている曲と断定してもいいのではないでしょうか。
この曲はデヴィッド・ボウイのロック感とSF感を示したという意味において「宇宙モノ」なのです。
Ashes To Ashes
アルバム:Scary Monstersより
「Ashes To Ashes」はデヴィッド・ボウイのキャリアの中で特別な曲です。
ボウイの過去の曲「Space Oddity」のキャラクター、トム少佐はジャンキーだったと否定しているのです。まるで、自分の出世作を否定するかのようです。
この曲は「Space Oddity」との関連からピックアップしました。
しかし、「トム少佐と関わってはいけません」と注意されてしまう1節が最後に入っているので、ボウイの「宇宙モノ」と言いにくい側面があります。
Loving the alien
アルバム:Tonightより
「Loving the alien」はタイトルに入った「alien」の一語でピックアップしました。
但し、この曲の「alien」は「異邦人」なのか「異星人」なのかよく分かりません。
どちらかというと「異邦人」かな?
Hallo Spaceboy
アルバム:Outsideより
この曲はドンピシャでしょう。
完全にSFを狙った曲です。
デビッド・ボウイはブライアン・イーノとのコラボでジギー時代を思い出しているのかもしれません。
ここらで一発「スペイスもの」を入れておこうという意図が感じられます。
Took a Trip On a Gemini Spaceship
アルバム:Heathenより
この曲はレジェンダリー・スターダスト・カウボーイのカバー曲です。
ジギー・スターダストのルーツとなったのはレジェンダリー・スターダスト・カウボーイであり、このカバー曲をヒーザンで取り上げたことにも意味があるはずです。
この曲は単純にジェミニ宇宙船の旅を歌いたかったのではありません。
ボウイがこのアルバムで過去のアーティスティックな感覚を取り戻していることを言いたかったんじゃないでしょうか?
The Stars (Are Out Tonight)
アルバム:The Next Dayより
アルバム「The Next Day」から、ピックアップしたくて無理矢理この曲をあげています。
というのも「宇宙モノ」「SFもの」にこの曲は当たりません。
どちらかというと、悠久に輝き続ける星に思いをはせる曲です。
Blackstar
アルバム:★より
この曲はボウイ自身のキャリアを歌っているような曲です。
しかし、プロモーションビデオの印象が強く残っているため、このページにピックアップしました。
YouTubeDavidBowieVEVO
最後に
こうしてページを作ってみると、デヴィッド・ボウイのキャリアの中でエポックとなるアルバムの曲がピックアップされているのが分かります。(Tonightは違うかも)
「ジギー・スターダスト」以降、ブライアン・イーノとのコラボレーションが復活した「Outside」、トニー・ヴィスコンティーがプロデューサーとして戻ってきた「Heathen」、遺作となった「★」等の重要なアルバムでデヴィッド・ボウイは自らのルーツを再認識していたのかもしれません。
© bluelady.jp
コメント
Linさん、大変ご無沙汰しております。新しい企画を始められたのですね!2回分のベストテン、とても興味深く拝見しました。また、いつの間にやら、ボックス第二弾も決定したとのことで、まだまだボウイ関係で盛り上がれそうですね。
さて、個人的に今の気分で10曲となりますと、以下のような感じです。アルバムベストトラックとほぼ重なってしまいました。。
Starman
Life on mars?
Quicksand
Time
Space oddity
It’s hard to be a saint in the city
“Heroes”
Teenage wildlife
China girl
Let me sleep beside you
さむたいらさん、ありがとうございます。
「ラザルス」のロンドン公演もあるようですし、たぶんボウイのニュースは年末にかけて増えていくのではないでしょうか?
そして、来年の1月8日か10日には未発表音源を集めたアルバムが出るんじゃないかと予想しています。