デヴィッド・ボウイはベルリン三部作のうち「ロウ」「ヒーローズ」において、ブライアン・イーノと共にインストルメンタルを追求しました。
そのためボウイのインストルメンタルは1枚のアルバムを構成できるほど多数に上ります。
2001年のデヴィッド・ボウイのコンピレーション・アルバム「オール・セインツ(ALL SAINTS)」はインストルメンタルのみで構成されたもので、素晴らしい完成度を誇っていました。
デヴィッド・ボウイのインストルメンタルが収録されたアルバムをあげると…
- ロウ
- ヒーローズ
- ブラック・タイ・ホワイト・ノイズ
- ブッダ・オブ・サバービア
- アワーズ
になると思います。
この5つのアルバムから、10曲ピックアップしてみます。
「ロウ」「ヒーローズ」は同じような感じの曲が連なりますが、「ブラック・タイ・ホワイト・ノイズ」「ブッダ・オブ・サバービア」「アワーズ」はそれぞれのアルバムカラーが強いので、インストルメンタルにも特徴があります。
1917
シングル:The Pretty Things Are Going To Hellより
まず「アワーズ」からの1曲目はシングルに収録されていた「1917」です。
私はこの曲が大好きで、ベルリン期にないかっこよさがあると思うのです。
Brilliant Adventure
アルバム:Hours…より
アルバム「アワーズ」からは「Brilliant Adventure」を選びます。
この曲は「ヒーローズ」の「Moss Garden」にも負けない曲です。
もう少し長い曲であれば言うことはありませんでしたが…
The Mysteries
アルバム:The Buddha of Suburbiaより
「ブッダ・オブ・サバービア」にもベルリン期に負けないインストルメンタルがあります。
この曲はボウイ単独によるものですが、ブライアン・イーノとのコラボであると言われても違和感はないでしょう。
Ian Fish, U. K. Heir
アルバム:The Buddha of Suburbiaより
私にはなぜか郷愁が感じられる曲です。
暗い雰囲気の中にも優しさを感じることが出来ます。
Pallas Athena
アルバム:Black Tie White Noiseより
アルバム「ブラック・タイ・ホワイト・ノイズ」にも優れたインストルメンタルが収録されています。
このアルバムでは3曲を数えるインスト曲の内、最もボウイらしい曲です。
この曲はアルバム「アウトサイド」にもつながる実験性を持っていると感じます。
Looking For Lester
アルバム:Black Tie White Noiseより
このアルバムらしいインストラルメンタルがこの曲です。
レスター・ボウイのトランペットが最も生きた曲で、ジャズを越えたジャズだと思います。
Abdulmajid
アルバム:Heroes [Ryko]より
なぜこの曲がアルバムに収録されていないのか疑いたくなる優れた曲です。
「ヒーローズ」の中ではこのインストルメンタルが一推しです。
V-2 Schneider
アルバム:Heroesより
ベルリン期のインストルメンタルでは最も明るい曲ではないかと思います。
ボウイのサックスが独特の味を出しています。
All Saints
アルバム:Low [Ryko]より
アルバム「Low」のRyko盤にボーナストラックとしておさめられています。
冒頭で紹介したコンピレーション・アルバム「オール・セインツ」のタイトルトラックでもあります。
この曲もアルバムに入っていない理由が分かりません。
A New Career In A New Town
アルバム:Lowより
デヴィッド・ボウイのインスト曲を1曲選べと言われればこの曲しかないでしょう。
アルバム「ブラック・スター」の「I Can’t Give Everything Away」でも同じメロディーのハーモニカが聞こえてきました。
最後に
デヴィッド・ボウイのインストルメンタルをピックアップしましたが、手っ取り早く聴くにはコンピレーション・アルバム「オール・セインツ(ALL SAINTS)」が最もよいです。
このアルバムは一日中聴いていても飽きません。
最後に収録されているフィリップ・グラスの「ロウ・シンフォニー」の曲「Some Are」も秀逸です。
「オール・セインツ(ALL SAINTS)」については以下の記事も参考にしてください。
© bluelady.jp
コメント
今年はボウイのニューアルバムのリリースと悲報に始まり、沢山の追悼雑誌、「リアリティ・ツアー」アナログBOX、「地球に落ちて来た男」のサントラ、第2弾BOX、「ラザルス」「レガシー」の発売と目白押しで、ボウイファンにとっては悲しけど買わずにはいられない、そんな、1年が終わろうとしています。
来年も早々に、ボウイ博「DAVID BOWIE is」が始まり、映画「ジギー・スターダスト」「地球に落ちて来た男」の再上映も決まりました。
さらには、第3弾BOX以外にも驚く様なCDリリースがありますでしょうか。
来年も楽しみが続いて欲しいです。
aladdindogsさん、ありがとうございます。
ボウイのBOX以外待つものがなくなったら、とても寂しいですね。
まだまだ他にありそうな気がしますので、引き続きボウイのニュースが増えていくことを願っています。
「ジギー・スターダスト」の劇場公開はうれしいですね。出来れば、ライブハウス仕様での爆音上映もやってくれたらと思います。
「オール・セインツ(ALL SAINTS)」、、知りませんでした。amazon で購入しました。楽しみです。
たこべいさん、ジギー・スターダストは「全国ロードショー」となっていますが、私の地元でやってくれるかどうか。ドキドキしてます。(田舎は公開ないんじゃないかと…)