Photo by Ian Weddell
デヴィッド・ボウイの新しいベスト盤が発表されました。
11月11日発売予定です。
このベスト盤は、ファンの間では不評のようですね。
実際に何が不評なのか私なりに考えてみたいと思います。
レガシー ~ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・デヴィッド・ボウイ
レガシー ~ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・デヴィッド・ボウイ【2CD】
レガシー ~ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・デヴィッド・ボウイ【1CD】
「レガシー」は「遺産」のことですが、まずこのタイトルがつくとドキッとします。
デヴィッド・ボウイが亡くなったことを再認識させるようで、いただけません。
デヴィッド・ボウイの生き様がモノになったようで、タイトルに未来も希望も感じられません。
もう、デヴィッド・ボウイは新しいサウンドを得出すことができないんだ…ということが寂しくなります。
……
このベスト盤は1CDと2CDが発売されます。
この構成は以前発売された「ベスト・オブ・ボウイ」に似ています。
こちらも1CDと2CDが発売されています。
しかし、発売された各国で違った選曲になっていたりして、コレクション意欲をくすぐる企画性がありました。
今回のレガシーには遊び心が足りません。
1CD収録曲
まず、1CDの収録曲を見てみましょう。
- レッツ・ダンス
- アッシュズ・トゥ・アッシュズ
- アンダー・プレッシャー(クイーン&デヴィッド・ボウイ)
- 火星の生活
- チェンジズ
- ユー・プリティ・シングス
- 世界を売った男
- スペイス・オディティ
- スターマン
- ジギー・スターダスト(屈折する星くず)
- ジーン・ジニー
- 愛しき反抗
- ゴールデン・イヤーズ
- ダンシング・イン・ザ・ストリート(デヴィッド・ボウイ&ミック・ジャガー)
- チャイナ・ガール
- フェイム
- サウンド・アンド・ヴィジョン
- ヒーローズ
- ホエア・アー・ウィ・ナウ?
- ラザルス
80年代のシングルに70年代の代表曲をくっつけて、「ホエア・アー・ウィ・ナウ?」と「ラザルス」をたしただけという構成です。
これはもうボウイのベスト盤ではありません。
このCDを聴いてもボウイのよさは分かりません。
ボウイの歴史を1CDに収めることなど無理なのです。
このような有名曲ばかり集めた構成では、ボウイを知らない人が買ってしまったら、たぶん3日で飽きてしまいます。
よほどライナーに力を入れてもらわないといけないでしょう。
ボウイを知らない人がこのCDを手に取るとしたら、とにかく日本版を買ってライナーを読んでみることからはじめて欲しいです。
その後はボウイの全CDを聴いてみてもらいたいです。
2CD収録曲
次は2CDの収録曲です。
DISC-1
- スペイス・オディティ
- 世界を売った男
- チェンジズ
- ユー・プリティ・シングス
- 火星の生活(2016 ミックス)
- スターマン(オリジナル・シングル・ミックス)
- ジギー・スターダスト(屈折する星くず)
- 月世界の白昼夢
- ジーン・ジニー(オリジナル・シングル・ミックス)
- すべての若き野郎ども
- ドライヴ・インの土曜日
- 愛の悲しみ
- 愛しき反抗
- ヤング・アメリカンズ(オリジナル・シングル・エディット)
- フェイム
- ゴールデン・イヤーズ(シングル・ヴァージョン)
- サウンド・アンド・ヴィジョン
- ヒーローズ(シングル・ヴァージョン)
- ボーイズ・キープ・スウィンギング
- アッシェズ・トゥ・アッシェズ(シングル・ヴァージョン)
- ファッション(シングル・ヴァージョン)
DISC-2
- アンダー・プレッシャー(クイーン&デヴィッド・ボウイ)
- レッツ・ダンス(シングル・ヴァージョン)
- チャイナ・ガール(シングル・ヴァージョン)
- モダン・ラヴ(シングル・ヴァージョン)
- ブルー・ジーン
- ディス・イズ・ノット・アメリカ(withパット・メセニー・グループ)
- ダンシング・イン・ザ・ストリート(デヴィッド・ボウイ&ミック・ジャガー)
- アブソリュート・ビギナーズ(エディット)
- ジャンプ・ゼイ・セイ(ラジオ・エディット)
- ハロー・スペースボーイ(PBS リミックス – withペット・ショップ・ボーイズ)
- リトル・ワンダー(エディット)
- アイム・アフレイド・オブ・アメリカンズ(V1 エディット)
- サーズデイズ・チャイルド(ラジオ・エディット)
- スロー・バーン(ラジオ・エディット)
- エヴリワン・セズ・ハイ(エディット)
- ニュー・キラー・スター(ラジオ・エディット)
- ホエア・アー・ウィ・ナウ?
- ラザルス(ラジオ・エディット)
- アイ・キャント・ギヴ・エヴリシング・アウェイ(ラジオ・エディット)
まあDISC-1はこんなものでしょう。
しかしDISC-2の収録曲の前半は当たり前すぎてベストに収録する価値もないです。
それに後期のいい曲が全然入ってません。
「The Next Day」からの収録曲も少なすぎます。
やはり2枚組でもボウイのベストは難しいですね。
どうしても「★(ブラックスター)」の曲を入れてベストを出したかったんでしょう。
このベスト盤を買う価値はどこにあるのでしょう?
……
ベスト盤としては「Nothing Has Changed」の方が優れています。
手っ取り早くボウイのベスト曲を楽しみたいなら「Nothing Has Changed」の3枚組と「★(ブラックスター)」が必要だと思います。
…と批判的記事になりましたが、すでに「レガシー ~ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・デヴィッド・ボウイ」を予約してしまった私です。それも両方。
う〜む。何故か買わずにいられませんでした。
(以下、関連記事です。)
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レガシー ~ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・デヴィッド・ボウイ【1CD】
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コメント
DAVID BOWIE ISのチケットの販売が始まったが、予想通りサイトに繋がらない。
まあ、1月から4月までやってるから、まだ大丈夫でしょう。
海外では、チケットを手に入れるのが大変だったようですが。
aladdindogsさん、情報ありがとうございます。
1月から4月なら大丈夫でしょう。
私は1月ぐらいまで忙しそうなので、その後で行きたいのですが…
どうなるでしょうか?
その前に「ラザルス」の発売がとても楽しみです。
一応サイトが繋がったので、1月8日と9日の先行抽選に応募しました。
aladdindogs さん、会場に行った感想聞かせて下さいね。
来年のことですけど…
レガシーはブラックスターで十分です。心から、ボウイありがとう…悲しいけど、なんて素晴らしいの?と思ったものです。
今でもブラックスターばかり聞いています。
この記事を書くときに「Nothing Has Changed」を聴き直しましたが、それなりに良くまとまっています。
Nothing Has Changed、いいですね。ベストアルバムで一番好きかも。
私も「Nothing has changed」が最強ベストだと思います。
SueからLiza Janeまでのベストを越えるベストはもう出ないでしょう。
まさしくそのとおりです。
「Life On Mars?(2016Mix)
ミック・ロンソンのギターソロをカットしてしまうなんて…。
昨日のBBCを聴かれたんでしょうか?
私はまだ聴いていないのですが、なんか、ガッカリですね。
トホホです。
アルバムにたくさん曲を入れるためにエディットするのはいかがなものかと思います。
ベスト盤の悪癖です。