Photo by Kentaro Ohno
永井豪のファンなので、「デビルマン」は当然読んでいます。
高校のころ、雑誌連載中から読んでました。
最初のマガジンのコミックスも集めました。
それから、「新デビルマン」やハードカバーの「デビルマン」、文庫版の「デビルマン」、改訂版の「デビルマン」…もう何回買ったか分かりません。
そして、今は少しだけ加筆された「画業50周年愛蔵版」を読んでいます。(全5巻で2017年12月現在で、4巻が出たばかり)
まだ、完結してないのに「デビルマン ザ・ファースト」のチラシが入っていました。
デビルマン ザ・ファースト
デビルマン-THE FIRST- (1) (復刻名作漫画シリーズ) image by Amazon
「デビルマン」は少年マガジンで最初に連載されて以来、出る度に加筆や訂正が加わって、何がオリジナルなのか、分からなくなってしまいました。(絵柄を見れば大体想像はつくはずですが…)
最初のコミックスを何度も読んだ私ですら、どの段階で追加された絵やエピソードなのか、全てを思い出すのは困難です。
私の(少し曖昧な)記憶を探っていくと…
「新デビルマン」が月刊誌(だったと思います)に掲載されると、その後「デビルマン」本編と統合されてしまいました。
これによって大きく「デビルマン」は変わってしまいました。
ハードカバーの愛蔵版が出版された際に「新デビルマン」が「デビルマン」に組み込まれたと記憶しています。
そして、ハードカバー版では、大幅な加筆も入っていたはずです。
最近では「改訂版」なるものが出版されると絵そのものにも手が加わってしまいました。(これには賛同できませんが…)
さらに「画業50周年愛蔵版」では不動明と飛鳥了の出会いのエピソードが追加されています。
こうしてオリジナル版はどんなストーリーだったのか分からなくなっていったのです。
……
このような経緯からオリジナルの「デビルマン」を復活させるという価値も高まっていったのだと思います。
「デビルマン ザ・ファースト」は、オリジナルを知りたい読者には、とてもうれしい出版です。
しかし、「新デビルマン」が組み込まれたことによって飛鳥了と不動明の悪魔ハンターの具体的なエピソードが追加され、「デビルマン」に深みが増したことは間違いありません。
オリジナルの時点で飛鳥了の不自然な行動や「デーモンを狩り出す」といった台詞は入っていました。
これを見ると「新デビルマン」の構想は週間連載時には既にあったものの、なんらかの理由でカットされてしまったと考えられるのです。
(このあたりは「激マン!」を読むと推察できるかも。)
つまり、「新デビルマン」によって、もともとの構想が復元されたとみるべきでしょう。
「画業50周年愛蔵版」では、さらに完成度が増しています。
こうして「デビルマン」は原石を削るようにして、現在の形になったのでした。
では「デビルマン」の原石とはどんなものだったのでしょうか?
その回答は「デビルマン ザ・ファースト」によって明かされるはずです。
……
実は私は「デビルマン ザ・ファースト」を買う気はなかったのですが、このページを書いた後、予約してしまいました。
「デビルマン ザ・ファースト」と「画業50周年愛蔵版」の読後感を比べてみることは、とても面白そうです。
それに、私は「新デビルマン」を復活させて欲しい。
不動明のオープニングの語りは、作品から消え去ってしまいました。
あの洋館の門を開けるシーンはワクワクしたものですが…
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画業50周年愛蔵版 デビルマン 5 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)
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「激マン!」も面白いです。デビルマンのリメイク箇所が多数あります。
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