Photo by Alberto Gonzalez Rovira
F1イタリアGP・モンツァ・サーキットでウィリアムズのフェリペ・マッサが引退、ジェンソン・バトンがサバティカルを取ることが発表されました。
惜しいのはフェリペ・マッサが引退してしまうことです。
フェリペ・マッサは2008年、ドライバーズ・タイトルに最も近づいたにもかかわらず、結局1ポイント差でルイス・ハミルトンに敗れてしまいました。
そのことが忘れられないため、私はフェリペ・マッサを悲運のドライバーだと思っています。
ミハエル・シューマッハやフェルナンド・アロンソをチームメイトとしたが故にナンバーツー・ドライバーの役回りが多かったマッサですが、2008年チャンピオンを取っていればドライバーとしての評価も違っていたと思います。
2008年のマッサ、忘れられない一戦
2006年のミハエル・シューマッハ引退後もフェラーリの好調は続いていました。
そのため、2007年はキミ・ライコネンがドライバーズ・チャンピオンを獲得しています。
2008年シーズンのフェラーリはキミ・ライコネンが失速する中、フェリペ・マッサが優位にレースを展開していました。
チャンピオン争いはマクラーレンのルイス・ハミルトンとの勝負になっていきます。
勝利数、マシンの勢いから見て、フェリペ・マッサがチャンピオンを取るものと思っていました。
ところが痛恨の一戦が第15戦シンガポールGPでやってくるのです。
首位を走っていたマッサは給油中にピットクルーのミスでホースが繋がったまま発進してしまいます。
今でもピットレーンに給油ホースを指したまま停車するマシンとマッサの姿が思い出されます。
このミスさえなければ、2008年のワールド・チャンピオンはマッサだったはず。
最終戦、母国ブラジルGPの歓喜のトップチェッカー後、ルイス・ハミルトンにポイントで逆転される悲劇はあまりにもドラマチック過ぎます。
単に悲運というよりはマッサにとって過酷な運命となったのでした。
雨の中、ルイス・ハミルトンに抜かれたティモ・グロックに思わず罵声を浴びせるテレビ視聴だったのを覚えています。
2009年、第10戦ハンガリーGPでの事故
もうひとつの悲運は翌年2009年に訪れます。
第10戦ハンガリーGPの予選でバリチェロのマシンの部品がマッサの頭部を直撃し、マッサはクラッシュしてしまいます。
そして、2009年のF1シーズンを棒に振ってしまったのでした。
復帰後のマッサ
2010年F1シーズンに復帰を果たしたマッサでしたが、その後の戦績は伸び悩み、チャンピオン争いをするところまで行っていません。
私の印象では、復帰後数年は事故で何らかの影響があったのではないかと思っています。
しかし、近年では素晴らしいパフォーマンスを見せていました。
それに、レース以外でもマッサのコメントがとても好きでした。
小さいけれど偉大なドライバーだったと思います。
F1を引退しても、どんなカテゴリーでもいいですから、チャンピオンになって欲しいドライバーです。
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