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2018年リマスター盤で知ったケイト・ブッシュのアルバムレビュー!

好きな女性ミュージシャン

2018年末、ケイト・ブッシュのリマスターボックスセットが発売されました。

ケイト・ブッシュのデビューは1977年のこと。
ピンクフロイドのデヴィッド・ギルモアに見出されてデビューがかないました。
40年以上前です。

ケイト・ブッシュはデヴィッド・ボウイ同様リンゼイ・ケンプに師事しています。

デヴィッド・ボウイとケイト・ブッシュ
Photo by Paul Carless 私は昨年までケイト・ブッシュのことを気にも留めていませんでした。「嵐が丘」という素晴らしい曲が流れていても「いいな」と思うくらい。私の好きなグループ「プラシーボ」がケイト・ブッシュの曲「Runni...

それなのに私は今までケイト・ブッシュに興味を持ったことがありませんでした。

今回のリマスターはケイト・ブッシュに出会う良いきっかけになりました。

ボックスセットはCDとアナログの2種類。
CDは2つのボックス。
アナログは4つのボックスセットです。

CDボックスのみに2016年発売のライブ盤「Before the Dawn」が附属します。

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ケイト・ブッシュ Remastered Part 1

REMASTERED PART 1 [CD BOX]
REMASTERED PART 1 [CD BOX] image by Amazon

 

ケイト・ブッシュは1993年のアルバムを最後に、およそ12年もの活動休止よる空白期間があります。

このボックス1は活動休止までのアルバムが収録されました。

以下の7つのアルバムです。

The Kick Inside:天使と悪魔(1978年)

THE KICK INSIDE (2018 REMASTER)

デビューアルバムです。
このアルバムには有名な代表曲「Wuthering Heights(嵐が丘)」が収録されています。

こんなみずみずしいヴォーカルの女性アーティストはいないんじゃないでしょうか?

ちょっと魔女みたいな印象も受けます。

40年以上経過した今でもこのアルバムは新鮮な感じがします。
キーの高い独特のヴォーカルが特別な雰囲気を持ったアルバムにしているのでしょうか?

ジャケットは大凧にのったケイト・ブッシュ。
このあたりに師のリンゼイ・ケンプの影響を感じさせます。

ケイト・ブッシュを見出したデヴィッド・ギルモアがこのアルバムのプロデュースに参加しています。

Lionheart:ライオンハート(1978年)

Lionheart (2018 Remaster)

セカンドアルバムは「The Kick Inside」の後、まもなく発表されています。

雰囲気は同じようなアルバムです。発表間隔が前作から短いので、姉妹のようなアルバムでしょう。

しかし、私は「The Kick Inside」の方が上だと思います。
プロデュースからデヴィッド・ギルモアが外れたからでしょうか?
収録曲「Full House」は大好きです。

面白いのはライオンの着ぐるみ(?)を着たアルバムのジャケットです。
デヴィッド・ボウイの「ダイヤモンドの犬」の影響も感じられます。

Never For Ever:魔物語(1980年)

NEVER FOR EVER (2018 REMASTER)

ケイト・ブッシュ自身がプロデュースしたアルバム。(共同プロデュース:ジョン・ケリー)
このアルバムは全英No.1アルバムを獲得しています。

ケイト・ブッシュの才能が開花したアルバム。
世界観がアルバムからきっちりと伝わってきます。
そういった印象がデビューアルバムとは全く違います。

繊細なヴォーカルよってポエトリーな世界が紡ぎ出されます。

前半の最重要アルバムはこれでしょう。

The Dreaming:ドリーミング(1982年)

THE DREAMING (2018 REMASTER)

このアルバムはケイト・ブッシュ初めてのセルフプロデュース作品。

オープニング曲「Sat In Your Lap」から、その激しさに驚いてしまいます。
今までのアルバムが天使の生み出したものとするなら、このアルバムは悪魔(魔女)がイメージされます。

何故「ドリーミング」といったタイトルがついたのでしょうか?
同名の楽曲が含まれるものの、このアルバムはケイトが見た夢の世界なのかもしれないと思うのです。

現実のケイト・ブッシュとはあまりにも異なる印象です。

Hounds Of Love:愛のかたち(1985年)

HOUNDS OF LOVE (2018 REMASTER)

私が最も好きなアルバムがこれ。
アルバムは全体を通してロック色が強くなっています。

プラシーボがカバーした「Running Up That Hill (A Deal With God)」もこのアルバム。
プラシーボの曲は「The Vampire Diaries」のサントラにも収録されています。

前作よりも分かりやすいアルバムとなりました。

4曲目、5曲目の「Mother Stands For Comfort」や「Cloudbusting」も好きです。

この頃からヴォーカルにちょっとシンディー・ローパーを感じます。

ここまでのアルバムを聴いてしまったら完全にケイト・ブッシュの虜になっているはず。

The Sensual World:センシュアル・ワールド(1989年)

THE SENSUAL WORLD (2018 REMASTER)

このアルバムは他のアルバムとは少し雰囲気が違います。

民族音楽のような感じでしょうか。
そんな音楽性を取り入れているようです。

ヴォーカルも少し変わった感じになっています。
ますます、シンディー・ローパー?
ますます、多彩なヴォーカルを聴かせてくれます。

5曲目の「Heads We’re Dancing」がお気に入りです。

The Red Shoes:レッド・シューズ(1993年)

THE RED SHOES (2018 REMASTER)

「The Red Shoes」を発表後、ケイト・ブッシュは活動を休止してしまいます。
どうやら育児休暇のようなものだったようですが…

ボックス「Remastered 1」は活動前期といえるここまでです。

音楽も歌唱もずいぶん大人っぽくなっています。

このアルバムは豪華ゲスト陣が特長。ジェフ・ベック、エリック・クラプトン、プリンスらが参加しています。

6曲目の「Lily」がいいです。

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ケイト・ブッシュ Remastered Part 2

REMASTERED PART 2 [CD BOX]
REMASTERED PART 2 [CD BOX] image by Amazon

 

ケイト・ブッシュのスタジオアルバムは現在のところ10作品のみです。

キャリアの割には少ないと思います。
長期活動休止が影響しているのでしょう。

CDボックス2には3枚組のライブアルバム「Before the Dawn」が収録されています。
アナログボックスにはこのライブアルバムがありませんので、CDボックスがお得だと思います。

Aerial:エアリアル(2005年)

AERIAL (2018 REMASTER)

12年ぶりの復活作は2枚組のアルバムになりました。

まるでアンビエントのような深みをもったアルバムで、16曲中9曲が5分を超える大作です。
最長は8分29秒の「Noctum」。

CD1は「A Sea of Honey」CD2は「A Sky of Honey」と題されています。

このアルバムを味わうにはもっと時間が必要な感じ。

Director’s Cut:ディレクターズ・カット(2011年)

DIRECTOR'S CUT (2018 REMASTER)

活動休止前のアルバム「The Sensual World」「The Red Shoes」の曲をセルフカバーした作品。新録です。

ヴォーカルが深みを増したことがよく分かります。

ケイト・ブッシュは2011年内に、もう一つのアルバムをリリースしているので、このアルバムは箸休めといったところでしょうか?

50 Words for Snow:雪のための50の言葉(2011年)

50 WORDS FOR SNOW (2018 REMASTER)

「50 Words for Snow」も「Aerial」の流れをくんだ作品だと思います。

アンビエントのような、コンテンポラリー・ジャズのような…深くて暗くて得体の知れないすごみがある音楽です。

それとケイト・ブッシュのヴォーカルが絡み合って、独自の「世界」を創り上げています。

7曲しかありませんが、最短6分51秒、最長13分32秒という大作ばかりのアルバム。
聴き応えがあります。

ここまでで、オリジナルスタジオアルバムは終了です。

復活してからのケイト・ブッシュの音楽性は休止前とは明らかに異なっています。
ものすごいアーティストとして成長したものです。

本当に感動してしまって、どう文章にしていいか分かりません。

Before The Dawn:ビフォア ザ ドーン 〜夜明け前(2016年)

Before the Dawn

この音源は2014年のロンドン:ハマースミス・アポロで行われたライブ音源です。

ケイト・ブッシュでアルバムにまとめられたものでは現在のところ最新。
CDで3枚組にまとめられました。

ケイト・ブッシュのライブは少なく、このライブは1979年以来35年ぶりのものです。
その事実がこのアルバムを大変貴重なものにしています。

……

以下4枚はボックスセットのレア音源集です。
パッケージは4枚組になっていました。

12″ MIXES

12インチミックスの楽曲を集めたもの。
収録曲は以下。

  1. Running Up That Hill (A Deal With God) /5:50
  2. The Big Sky (Meteorological Mix) /7:46
  3. Cloudbusting (The Orgonon Mix) /6:33
  4. Hounds Of Love (Alternative Mix) /3:49
  5. Experiment IV (Extended Mix) /6:45

5曲と少ないですが、ミックスが違う全長版の曲なので楽しめます。
私はこのCDお気に入りです。

The Other Side 1

アルバム未収録曲集です。
収録曲は以下。

  1. Walk Straight Down The Middle
  2. Yiu Want Alchemy
  3. Be Kind To My Mistakes
  4. Lyra
  5. Under The Ivy
  6. Experiment IV
  7. Ne T’enfuis Pas
  8. Un Baiser D’enfant
  9. Burning Bridge
  10. Running Up That Hill (A Deal With God) (2012 Remix)

1986年のベストアルバム「Whole Story」に収録された「Experiment IV」がここで聴けます。

「Running Up That Hill (A Deal With God)」のニューバージョンもいいです。
ケイト・ブッシュで一番好きな曲ですし。

The Other Side 2

こちらもアルバム未収録曲集です。
収録曲は以下。

  1. Home For Christmas
  2. One Last Look Around The House Before We Go
  3. I’m Still Waiting
  4. Warm And Soothing
  5. Show A Little Devotion
  6. Passing Through Air
  7. Humming
  8. Ran Tan Waltz
  9. December Will Be Magic Again
  10. Wuthering Heights (Remix/New Vocal From “The Whole Story”)

1986年のベストアルバム「Whole Story」に収録されたニューバージョンの「Wuthering Heights (Remix/New Vocal From “The Whole Story”)」が聴けます。

……

「The Other Side 1」「The Other Side 2」はケイト・ブッシュのオリジナルアルバムにひけをとりません。
得した感じのする2枚でした。

In Others’ Words

エルトン・ジョンやアイルランド民謡、トラディショナル等のカバー集です。
()内にオリジナルのアーティストを調べて入れてみましたが、間違っているかも…
分からなかったものもありますし…

  1. Rocket Man(Elton John)
  2. Sexual Healing(MarvinGaye)
  3. Mná Na Héireann(Peadar Ó Doirnín/Seán Ó Riada)
  4. My Lagan Love(Joseph Campbell)
  5. The Man I Love(George Gershwin/Ira Gershwin)
  6. Brazil(Ary Barroso)
  7. The Handsome Cabin Boy
  8. Lord Of The Reedy River
  9. Candle In The Wind(Elton John)
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最後に

今回のリマスター盤の発売で、ケイト・ブッシュが身近になったかもしれません。

私のような「にわかケイト・ブッシュファン」では分からないこともいっぱいあるのですが、1ページにまとめてみました。

ケイト・ブッシュにまつわるお話し等、書き込んでいただくとうれしいです。

© bluelady.jp

www.bluelady.jp – Recommended

REMASTERED PART 1 [CD BOX]

REMASTERED PART 2 [CD BOX]

※Amazonにリンクします。


コメント

  1. カラアゲボーイ より:

    いやもう、嬉しいです。
    僕もケイト大好き。
    ハウンズオブラブは無人島に持っていきたい10枚のうちに入ります。
    初期のデビッドボウイ、チェンジスあたりの雰囲気と似たものを感じて聴いてました。ビューレイブラザースに通じるような危うさというか。

    とにかく、嬉しいです!

    • Lin Lin より:

      カラアゲボーイさん、ありがとうございます。
      ケイト・ブッシュをよく聴いています。
      凄すぎる人ですね。
      私も「ハウンズオブラブ」が一番好きです。

      海外製の紙ジャケットの印刷の質はなんでこんなに悪いんだろうと思っています。
      日本でつくってほしいです。

  2. ジミー より:

    Linさん、ごぶさたしております。
    ケイト・ブッシュが掲載されていたんですね。
    何年か前の復活ライブは、イギリスでは相当盛り上がっていた様でしたね。
    私は、ボウイさんはもちろん、デペッシュモードが好きなのですが、ボーカルのデイヴガーンが、好きなアーティストにケイトを挙げていて聴きました。
    もう、かなり前になります。
    ピーターガブリエルとのデュエット、Don’t Give Upは名曲です!
    プロモでは二人が抱き合って歌っているだけですが、すごいいい雰囲気で、その後交際したのですが、才能カップルでお似合いだったんです。

    • Lin Lin より:

      ジミーさん、お久しぶりです。
      ケイト・ブッシュのにわかファンになりました。
      ピーターガブリエルとのデュエットもファンに成り立ての時に知りました。
      デペッシュモードも好きなんですが、最近のアルバムは聴いてないです。

      今年、このブログはF1記事メインにするとどうなるのかテスト的にやってみました。
      アクセスが半減しました。
      来年はもう少し別の話題を増やしたいです。

      もうすぐ、ボウイのボックスが出るので、待ち遠しいです。

  3. ジミー より:

    Linさんのブログに久しぶりにお邪魔して、F1がズラっとあったのでちょっとびっくりしました。
    今年は色々あってあまり趣味に時間使えなくて、今頃アクセスで。
    好きなアーティストから更に影響受けた人に繋がり、なんか面白いですね。
    F1は先日ホンダが勝ったんでしたか?
    明け方ツイッターが盛り上がっていたみたいで。
    落ちついてきたので、また色々見てみたいです。よろしくお願いします。
    デペッシュもアルバムは4年に一度ですが、ボックスも発売されました。

    • Lin Lin より:

      ジミーさん、F1は2021年までホンダとレッドブルが契約したので、盛り上がってます。
      デペッシュも聴いてみますね。

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