Photo by Nic Redhead
2012年はノーズに段差のある不格好なF1マシンが登場した年です。
この年、開幕戦オーストラリアGPからジェンソン・バトンが勝利し、マクラーレンの好調が期待されました。
しかし、その後、第7戦カナダグランプリまで7人の異なる勝者が誕生し、誰が勝つのか分からないという波瀾の展開となっています。
シーズンが終わってみると後半戦で4勝を上げたセバスチャン・ベッテルがV3を達成し、安定した力を発揮したフェルナンド・アロンソがチャンピオンシップの2位につけていました。
……
2013年は翌年にパワーユニットの導入を控えた年です。
セバスチャン・ベッテルが19戦中13勝をあげて誰も寄せ付けないパフォーマンスを発揮しました。
この年、レッドブル+セバスチャン・ベッテルの黄金期、最後の年となっています。
この2年でマクラーレンのマシン性能は大きく変わっています。
ロン・デニスが「2013年シーズンを前に犯したあやまち」と言っているように、2013年新設計のマシン「MP4-28」は表彰台に上ることすら出来なくなってしまったのです。
MP4-27(2012)
photo by Takayuki Suzuki
2012年の多くのマシンはレギュレーションの関係で段差のあるノーズを採用しました。
しかし、「MP4-27」はなめらかな曲線をもったノーズになっています。
この年の最も美しいマシンであったと言えるでしょう。
美しさだけでなく、一定のパフォーマンスを発揮しており、チャンピオンのレッドブルと同じ20戦中7勝を上げています。
「MP4-27」は、この年のトレンドであるコアンダ・エキゾーストもいち早く搭載された画期的なマシンだったのです。
ところが、チームのミスや信頼性不足によってコンストラクターズポイントでフェラーリに負け、3位となってしまいました。
MP4-28(2013)
photo by Nic Redhead
2013年のマシン「MP4-28」の外見は「MP4-27」と似通っています。
しかし、マクラーレンは「MP4-27」に限界を感じており、「MP4-28」は再設計されたマシンとなっています。
結果、一度も表彰台に上ることができず、シーズンを終わることになってしまいました。
この変遷については以下のページでも扱っています。
まとめ
2013年、マクラーレンは翌年のパワーユニット導入を前に、攻めの姿勢を貫きます。
それが多くの変化を求めた「MP4-28」の投入でした。
しかし、タイヤやエンジンのレギュレーションの変化に対応しきれず、今もなお低迷は続いています。
この低迷を脱するためにホンダパワーが期待されているのです。
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