今年に入ってからネットニュースで頻繁に目に付くコミックがあります。
それが魔夜峰央さんの「翔んで埼玉」です。
もともと1980年代の作品で昨年の12月に復刊されました。
その後、2ヶ月で30万部以上を売り上げているとか。
日経新聞や毎日新聞でも取り上げられています。
これほどニュース露出の多いコミックとは、どんなものかと思い購入。
読んでみることに…
魔夜峰央さんの代表作「パタリロ!」
パタリロ! 1 (白泉社文庫) image by Amazon
魔夜峰央さんといえば、私が知っている作品は「パタリロ!」です。
たぶん代表作だと思います。(これしか読んだことがなかったので…)
テレビアニメにもなりました。
確かに見ていた記憶があるのですが、放送は1982年から1983年にかけてだったので、ほとんど覚えていません。
2年ほど前に白泉社文庫版が電子出版されたときに数冊購入して読みました。
「バンコラン」はMI6だったのか?…とか、「マライヒ」の最初の登場はこれか…とか、楽しみながら読みました。
魔夜峰央さんのコミックを読んだのはこの時が初めてです。
「パタリロ!」には「薔薇」系のネタが散見されます。
少女コミックだからでしょうか?
しかし、男性が読んでも大変面白い作品です。
絶妙のギャグにアニメもついつい見てしまうようなところがありました。
「翔んで埼玉」
このマンガがすごい! comics 翔んで埼玉 (Konomanga ga Sugoi!COMICS) image by Amazon
「パタリロ!」の作者としてしか知らなかった魔夜峰央さんの名前が、今年になって幾度となくネット上で見かけられるようになりました。
しかし、「パタリロ!」という作品ではなく「翔んで埼玉」という作品と関連づけられた記事が目立ちます。
「パタリロ!」しか知らない私にすれば、それはとても不思議なことでした。
だからこそ、この本を読まずにはいられなかったのです。
……
読了後、なぜこの本が売れているのかさっぱり分かりませんでした。
取りようによっては、地域差別を肯定したように思え、とても不謹慎です。
魔夜峰央さんのあとがきを読んで、やっとこのコミックが「自虐ネタ」のギャグなんだと分かります。
今は「自虐」がウケるのでしょうか?
…なぜこの本が売れるのかは単純ではなさそうです。
この本のような極端な地域差別をネタにすることは現在ならタブーなのではないでしょうか?
このコミックが書かれた1982年〜1983年頃はコミックの創作には、あまり規制がなかったのかもしれません。
しかし、こうも徹底的にタブーが折り込まれていることに、潔ささえ感じてしまいます。
そのことが、この本の魅力になっているようです。
……
思えば「パタリロ!」も社会通念上はタブーとされるシチュエーションで成り立っていました。(「薔薇」です)
魔夜峰央さんには「タブーをギャグに変えてしまう」魔法のような手腕があるのかもしれませんね。
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コメント
これ、昔持ってました!魔夜峰央好きだったので。
面白いけど、最初2話くらいでインパクトなくなった記憶が。笑
カラアゲボーイさん、ありがとうございます。
これって3話までしかないんですよ。
あとは追加で短編が2話収録されています。
ものすごい売れ行きだそうです。
ネットでも様々なページがアップされているようなのですが、ニュースサイト以外は、あえて見ませんでした。
ひょっとすると面白さの秘密を解き明かしている人がいるかもしれませんね。
私はもう一度「パタリロ!」読んでみようという気になりました。
パタリロの話で、手をかざすだけで病気を治す事のできる青年の話が好きです。
魔夜峰央の初期は結構ドロドロしてて面白い。ラシャーヌ!も面白いですし。
そうなんですね。まだ1巻目を読んでます。他の本も読みながらですので時間がかかるかもしれません。
他にもおもしろいものがあったらおしえてくださいね。