2011年7月21日に旧ブログで坂口尚版のウルフガイを扱って以来、なぜか「平井和正の書籍」カテゴリーから漏れていた作品が「ウルフガイ」です。
坂口尚さんが作画されています。
ウルフガイについてはコミックだけでなく、小説としても同じストーリーが出版されていますし、後に泉谷あゆみさんがヤングチャンピオン・コミックスで刊行されたものがあります。
小説が最高の出来であることは間違いありませんが、この坂口尚さんのコミックも傑作です。
私は高校生のとき「狼の紋章」を読みました。
その作品吸引力は凄まじいものがありました。
18歳頃の若者には刺激が強すぎる作品です。(犬神明の情念と感応しやすい年齢と言う意味です。)
当時は「狼の紋章」のみの出版でしたが、マンガショップシリーズでは「狼の怨歌」まで、出版されています。(当時の「ウルフガイ」はハードカバーで出版され、青鹿晶子が神明の車に同乗し、アメリカ行きを決意するところで終わっています。)
「狼の怨歌」は平井和正自身が出版を差し止めていました。
その理由は、登場する手塚医師が手塚治虫さんそっくりに描かれていたからでした。
ウルフガイ 狼の紋章
ウルフガイ‐THE ORIGIN‐【上】狼の紋章 image by Amazon
上巻:「狼の紋章」は青鹿晶子が瀕死の犬神明を羽黒邸から救出したところで終了します。
新月期の犬神明は羽黒獰との戦いで重傷を負ってしまったのです。
アダルト・ウルフガイでは新月期に本格的な戦いを描くことは少なかったと思いますが、このウルフガイは新月期のウルフガイの戦いが見所です。
ウルフガイ 狼の怨歌
ウルフガイ‐THE ORIGIN‐【下】狼の怨歌 image by Amazon
狼の紋章の舞台は博徳学園という学園だったのですが、下巻:「狼の怨歌」ではCIAも絡んだアダルト路線に移行します。
悪役としては妙に魅力のある西城恵も登場しますし、虎4も登場します。
ストーリーは一気にスケールアップしています。
クライマックスは青鹿晶子の救出です。
小説ではその後が第二部で描かれていますが、救出した青鹿晶子が薬物で廃人と化しているだけに、犬神明の行動は救われない戦いとなったのでした。
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ウルフガイ‐THE ORIGIN‐【上】狼の紋章 (マンガショップシリーズ 428)
ウルフガイ‐THE ORIGIN‐【下】狼の怨歌 (マンガショップシリーズ 429)
ヤングチャンピオン版より絶対おもしろい。こちらが本物です。
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