Photo by shibainu
国宝の絵巻物「鳥獣戯画(鳥獣人物戯画)」は、中世・院政期文化の中に生まれた絵巻物の代表的なもので、武士や庶民、宮中の生活を描いています。
同時代の絵巻物では「源氏物語絵巻」が有名です。
この「鳥獣戯画」は擬人化を用いていることが特徴で、そういった手法が漫画のルーツとも言われる要因になっています。
この「鳥獣戯画」をスタジオジブリがアニメ化すると聞いて、どこまでジブリのオリジナリティーが発揮されるのか、気になっていました。
丸紅新電力とスタジオジブリが作った動画
電力自由化で生まれた「丸紅新電力」は「未来に残したい日本がある。」をコンセプトとしてスタジオジブリと共にプロモーション用の動画を作り上げました。
そのコンセプトに「鳥獣戯画」がピッタリはまった題材だったと思われます。
丸紅新電力 鳥獣戯画「出会い」篇
アニメーションの細やかさ、コミカルな動き等、さすがにスタジオジブリと思わせるアニメーションです。
さらに辻井伸行さんのピアノもとてもハマっていて、アニメーションを引き立てています。
しかし、これらの動画が私には違和感と同時に感じられたのでした。
スタジオジブリにはオリジナルなものを期待したい
スタジオジブリの私のイメージは「天空の城ラピュタ」や「となりのトトロ」など、オリジナル作品を世に出す制作会社だというものです。
「魔女の宅急便」や「ハウルの動く城」のように原作があるものも手掛けていることは知っています。
しかし、原作があったとしてもスタジオジブリはオリジナリティー豊かなアニメーションを実現してきました。
しかし、この「鳥獣戯画」にはそれが感じられなかったのです。
このアニメーションをジブリがやる必然性はどこにあったのでしょうか?
……
それが「鳥獣戯画」アニメーションを見たときの疑問です。
宮崎駿の「崖の上のポニョ」や「風立ちぬ」の制作現場を取材したDVDを興味深く見た私にしてみると、オリジナル作品を生み出すという面白く苦しい制作現場の姿が、今回の仕事には見えてきませんでした。
スタジオジブリには素晴らしいオリジナル作品を世に送り出してもらいたいと思います。
期待して待ってます。
……
今回のページは「鳥獣戯画」アニメーションを一見して感じた疑問のみで書かせていただきました。
よく見れば分かるオリジナル性は除外した感覚になっています。
また「丸紅新電力」のサイトには福田知史氏と鈴木敏夫氏の対談記事が掲載されていますが、一切読んでいません。
参照 丸紅新電力×スタジオジブリ(丸紅新電力公式サイト)
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宮崎駿の仕事現場の記録は必見です。
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