デヴィッド・ボウイの楽曲の中でも最も美しいと感じるものの一つが「流砂(Quicksand)」です。
アコースティック・ギターのオープニングとデヴィッド・ボウイのボーカルだけでも十分です。
流砂(Quicksand)
ところが、この楽曲がただフォーキーなだけではありません。
リック・ウェイクマンの美しいピアノが折り重なって、後半に行けば行くほど美しさと曲のパワーが増してくるのです。
……
歌詞を読むと非常に難解です。
仏教やオカルト、ニーチェなどに影響を受けているとされています。
また、4人の著名人の名前が出てくるのも興味深いです。
- アレイスター・クロウリー:オカルティスト
- ハインリッヒ・ヒムラー:アドルフ・ヒトラーの側近
- ウィンストン・チャーチル:第二次世界大戦時のイギリスの首相
- ガルボ(フアン・プジョル・ガルシア):第二次世界大戦のノルマンディ上陸作戦を成功に導いた二重スパイ。女優のグレタ・ガルボとは違います。
ボウイの歌詞は哲学的で、真の意図が何なのか、理解するのは困難です。
人類のどうしようもなさを嘆いていることはなんとなく分かります。
しかし、この曲の素晴らしさを感じることは簡単です。
ミック・ロンソンのアコースティック・ギター、デヴィッド・ボウイのボーカル、リック・ウェイクマンのピアノが、これ以上ない美しさをこの曲に与えているからです。
……
リアリティ・ツアーで来日した際にも、この曲を聴くことが出来ました。
アルバム「ハンキードリー」に収録された曲ほどではないものの、ライブでもボウイの素晴らしさに変わりありませんでした。
そして、忘れられない曲になったのでした。
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