デヴィッド・ボウイが亡くなってしまった今「5年間(Five Years)」を聴くと、とてつもない切なさに襲われます。
ボウイはジギー・スターダストの時から、限られた時間の中で生きてきたように思われてなりません。
そして、命がつきることを知っていたからこそ、素晴らしいアルバム「ブラックスター」を残して逝ってしまいました。
デヴィッド・ボウイはジギーそのものだったのかもしれません。
5年間(Five Years)
この曲はアルバム「ジギー・スターダスト」のオープニング曲です。
あと5年しか時間が無いという切迫感を繰り返し歌っています。
アルバムのオープニングだというのに、この曲を聴くと、すぐに泣きたくなるような情念が伝わってくるのです。
さらに「5年間(Five Years)」の忘れられないドラムが生命の誕生の鼓動のように聞こえるのです。
限りある生命の誕生を暗示しているのかもしれません。
しかも、ここでの命は5年しか残されていないのです。
この一曲だけで、とてつもない感動をもってジギーのコンセプトを作り上げることに成功していると言えるでしょう。
まさにボウイの傑作です。
……
後に「5年間(Five Years)」のドラムはアルバム「ザ・ネクスト・デイ」の曲「You Feel So Lonely You Could Die」で使われました。
死にそうなほどの孤独の中で自分の心臓の鼓動だけが聞こえるといったシチュエーションを想像すると恐怖すら感じます。
……
「5年間(Five Years)」を傑作としているのは、このドラムゆえなのかもしれません。
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