私にとって所蔵する小説やコミックの電子化作業は欠かせません。
あまりにも本が増えると家屋も危機的状況になります。(座がぬけます)
電子化しておけば将来もう一度読みたくなっても大丈夫です。
断捨離のためにも書籍の電子化は誰もが習得しておくべき技術だと考えています。
さて、このブログでは、今まで様々な電子書籍専用端末(E Ink端末)に最適化した、電子書籍データの作成方法を紹介してきました。
ページが分散して分かりにくくなりましたので、ここでまとめておきます。
- 自炊の始め方
- 書籍の電子化の流れ
- ChainLPのインストールから最適化データ作成の流れ
- 各種電子書籍端末のChainLP設定サンプル
- Kindle、Koboデータの最適化
- ChainLP以外のアプリケーション
- 知っていると便利な電子化ノウハウ
- コミックのノンブルを削除する
- スキャンしたPDFデータを入力して電子書籍データを出力する。
- Kindleの解像度を調べる
- ChainLPで処理したページの端が欠けてしまった場合の対処方法
- ChainLPで「メモリが不足しています。」というエラーが起こった場合の対処方法
- Adobe Photoshopの自動処理:ドロップレット解説(フォルダー内の切り抜き、色補正 等を自動化)
- Adobe Acrobat Proでトリミングされたjpg画像を出力する方法
- PDFファイルが「この文章を開くときエラーが発生しました。ファイルが壊れています。修復できませんでした。」という警告で、開けないときの対処方法。
- Canon ImageFORMULAの薄い原稿に対する弱点を克服する設定。
- 電子書籍端末の利用方法と比較
- 最後に
自炊の始め方
はじめて自炊してみようと思った方のために、どのようなツール、機器を用意すべきか、自炊で読書ライフがどのように変わるかを解説しました。
リンク【2023年最新版】自炊(書籍の電子化・データ化)の始め方を徹底解説。
書籍の電子化の流れ
まず、電子化の流れを大まかにつかんでください。
Acrobat ProやPhotoshopといったソフトウェアが無い場合も解説しています。
リンク電子化・電子書籍リーダー最適化のステップを写真で分かりやすく解説。PDF編集ソフトが無い場合も電子化可能です。
ChainLPのインストールから最適化データ作成の流れ
私はNo.722さんのソフトウェアを使って所蔵している小説やコミックを電子化しています。
No.722さんが無料配布されているツールはどれも高機能ですが、とくにChainLPは素晴らしく、これがあればやりたいことはほとんど出来ます。
参照:No.722 – ココログ
私のブログで、最もよく読まれているのが「ChainLPの使い方」のページです。
ChainLPのインストールから書籍の電子化データを作る過程を以下のページでまとめています。まずこのページを電子化作業の一歩としてお読み下さい。
リンクChainLPの使い方:インストールから始める電子書籍の最適化事例
各種電子書籍端末のChainLP設定サンプル
私が今まで使用してきた電子書籍端末のデータを作るChainLPの設定を各ページでまとめています。
ChainLPは高機能なので、詳細設定のどこを設定すればどうなるのかということを把握するのには時間がかかります。
以下のサンプルページを元に実践でノウハウを取得して下さい。
私は最近「膨張サイズ」の使い方を覚えました。
Kindle OASISやKobo Aura One、Kobo Formaのページでは小説を電子化する際に「膨張サイズ」を変更しています。
Kobo Forma
Kobo Formaで新書版の小説を読んでいます。
Kobo Aura One
Kobo Formaの登場でKobo Aura Oneは短命に終わりましたが、まだまだ使えます。
リンクChainLP設定サンプル:Kobo Aura ONE
Kindle OASIS
Kindle OASISでは主に文庫版の小説を読んでいます。
Kobo Aura H2o
最近ではKobo Aura H2oはコミック専用になっていますが、買った当時は小説を読む方が多かった機種です。
リンクChainLP設定サンプル:Kobo Aura H2o
New Kindle Paperwhite(300ppi)
300ppiのKindle Paperwhiteです。2015年に発売されました。
2018年に防水対応のものが登場しています。
リンクChainLP設定サンプル:New Kindle Paperwhite(ニューモデル)
Old Kindle Paperwhite
日本で最初に発売されたKindle Paperwhiteです。主にコミックを読んでいました。
リンクChainLP設定サンプル:Kindle Paperwhite、KindleDX
Kindle DX
一世代前のKindleです。大画面が特徴なので、主にコミックを読んでいました。
リンクChainLP設定サンプル:Kindle Paperwhite、KindleDX
Sony Reader PRS-T3S
フロントライトがないのでとても読みやすい機種です。当時はKindleより好きでしたが、今では生産終了となっています。
リンクChainLP設定サンプル:Sony Reader PRS-T3S
Sony Reader PRS-T2
私がはじめて出会った電子書籍端末です。解像度は低いのですが、いっぱい書籍を格納できるので、ライブラリとして重宝します。
リンクChainLP設定サンプル:Sony Reader PRS-T2
ChainLPの初期状態
最後にChainLPをインストールした状態のデフォルト設定を記載しておきます。
いろいろ設定して元々の設定が分からなくなった場合に活用して下さい。
Kindle、Koboデータの最適化
上記で見てきたようにChainLPだけでもKindleやKoboのデータを作ることが出来ます。
しかし、書籍データを完全に最適化させるためにはもう一手間かける必要があります。
MobiデータをKindleに最適化する
Kindle用のMobiデータは読むために必要なサイズの2倍程度の大きさになっています。
そのため、たくさんのデータをKindleに格納することが出来ません。
以下の方法でスリム化して下さい。
リンクKindleUnpackの使い方:Kindle用の自炊データ(Mobiデータ)を圧縮する。
cbzやzipデータをKoboに最適化する
Kobo用のcbzやzipデータは著者名が不明になったり、ページ送りが逆になります。
読むことは出来るのですが、使い勝手が悪いのでepubに変換しましょう。
リンクKoboの「著者不明」と「逆になるページ送り」を何とかしたい! CBZをEPUBに変換すれば解決!
ChainLP以外のアプリケーション
No.722さんはChainLP以外にも書籍の電子化に有用なアプリケーションを提供されています。
私がよく使用するものの使い方も解説しておきます。
MeTilTran
MeTilTranは書籍原稿の文字を組み直すアプリケーションです。
6インチ画面の電子書籍端末を使って新書本の小説を読むような場合に使っていました。
今では7インチクラスの端末を使っているので、このアプリケーションはあまり使わなくなりました。
リンクMeTilTran解説:小説の文字を大きくする。2段組の小説を組み直す。
eTilTran
eTilTranは傾いた書籍原稿を補正するアプリケーションです。
ノンブルを削除する機能もあります。
リンクeTilTranの使い方:コミックのノンブルを削除する
知っていると便利な電子化ノウハウ
コミックのノンブルを削除する
ChainLPにはノンブルを除去する機能があります。
しかし、スキャンした書籍の原稿によってコミックのノンブルは削除出来たり、出来なかったりします。
以下の方法でノンブル除去出来る場合がありますので、試してみて下さい。
リンクeTilTranとChainLPでコミックのノンブルを除去する方法
スキャンしたPDFデータを入力して電子書籍データを出力する。
私はAcrobatでjpgを作成してから電子書籍を作ることがほとんどです。
しかし、スキャンしたPDFデータから直接電子書籍データを作ることも出来ます。
リンクChainLPの使い方:スキャンしたPDFデータを入力して電子書籍データを出力する。
Kindleの解像度を調べる
Kindle画面のキャプチャを取得する方法は以下のページを参照して下さい。
リンクChainLP設定サンプル:New Kindle Paperwhite(ニューモデル)
ChainLPで処理したページの端が欠けてしまった場合の対処方法
傾いてスキャンされたページをChainLPは補正してくれます。
その際、設定によってはページの端が欠けてしまうことがあります。
そのような場合は詳細設定の「膨張サイズ」を大きくしてください。
リンクChainLPでページの端が欠けてしまった場合の対処方法(詳細設定の膨張サイズを設定する)
ChainLPで「メモリが不足しています。」というエラーが起こった場合の対処方法
7インチクラスの電子書籍端末のデータを作るようになって、エラーメッセージが出ました。
私の対処方法は以下のページを参照して下さい。
リンクChainLPで「メモリが不足しています。」というエラーが起こった場合の対処方法
Adobe Photoshopの自動処理:ドロップレット解説(フォルダー内の切り抜き、色補正 等を自動化)
スキャンした原稿が黄ばんでいたりするとき、Adobe Photoshopの自動処理が便利です。
リンクAdobe Photoshopの自動処理:ドロップレット解説(フォルダー内の切り抜き、色補正 等を自動化)
Adobe Acrobat Proでトリミングされたjpg画像を出力する方法
スキャンした原稿は上下左右が汚れていることが多いので、トリミングした後に画像出力しています。
リンクAdobe Acrobat Proでトリミングされたjpg画像を出力する方法
PDFファイルが「この文章を開くときエラーが発生しました。ファイルが壊れています。修復できませんでした。」という警告で、開けないときの対処方法。
このようなメッセージが出たら驚きますね。しかし、慌てず対処しましょう。
リンクPDFファイルが「この文章を開くときエラーが発生しました。ファイルが壊れています。修復できませんでした。」という警告で、開けないときの対処方法。
Canon ImageFORMULAの薄い原稿に対する弱点を克服する設定。
私はドキュメントスキャナにCanon ImageFORMULA DR-C125とDR-C225を使っています。
これらは薄い紙をスキャンするのは弱いのですが、やり方によっては問題ありません。
スキャナについては以下を見て下さい。
リンクCanon ImageFORMULAの文庫本スキャン(薄い原稿)に対する弱点を克服する設定。
リンクコンシューマ向けドキュメントスキャナー:Canon ImageFORMULA DR-C225Wレビュー(DR-C125との比較)
電子書籍端末の利用方法と比較
Sony Readerが大好きだった私ですが、最近ではKindle OASIS、Kobo Aura One、Kobo Aura H2Oしか使わなくなりました。
やっぱり大画面がいいです。
前述したようにKindle OASISは文庫本、Kobo Aura Oneは新書本のリーダとして使っています。Kobo Aura H2Oはコミック本専用です。
Koboは前ページの跡が残りやすいので、コミック用に使う場合は毎回リフレッシュするようにした方がよいでしょう。
どれもストレージは32GB(Kobo Aura H2OはSDカード)です。
やっぱり自炊用としてはストレージが大きい方がいいです。
各端末を旧端末と比較してみました。
Kobo Forma
Kindle OASIS、Kobo Aura ONEと比較しています。
リンク7.2インチ画面になったKindle Formaレビュー。
Kindle OASIS
Kindle Paperwhiteと比較しています。
リンク7インチ画面になったKindle Oasis(2017年Newモデル)レビュー。
Kobo Aura ONE
Kobo Aura H2Oと比較しています。
リンクkobo aura ONE コミックEditionが来た!
いままで使用した電子書籍端末について
いままで使用した電子書籍端末については以下でまとめていますので、ご参照下さい。
リンク電子書籍端末レビュー:Kobo Aura ONE、Kindle OASIS、Kobo Aura H2o、Sony Reader、Kindle Paperwhite、Nexus…
最後に
手持ちの書籍を電子化することで、たくさんあった本をずいぶん減らすことが出来ました。
歳をとるにつれ物理的な本というものに執着がなくなってきたのです。
電子書籍として読めれば問題ありません。
KindleやKoboといった素晴らしい端末の登場は電子化の有用性を加速させました。
本棚や押し入れで本を探す時間を省くことが出来ます。
本で読むのと変わらぬ読みやすさも提供してくれました。
しかし、遠い未来は本が貴重品になっているかもしれません。
置き場所さえあれば所蔵しておいたほうがいいのかも…
© bluelady.jp
www.bluelady.jp – Recommended
コメント