photo by Benoit Mahe 「2004 Canada GP Renault F1」
F1カナダGPが終わりましたが、結局メルセデスの圧勝でした。
このコースは燃費が最もきついサーキットとして知られています。
メルセデスはエネルギー消費効率のよいパワーユニットと言われていますので、フェラーリはまだしもルノーやホンダに至っては太刀打ち出来ませんでした。
決勝レースで使用できる燃料は100kgと決まっていますが、ルノーによれば7%程度の燃料が不足すると試算されています。
ホンダはもっと不足するのかもしれません。
リフト・アンド・コーストしないと最後まで走りきれないサーキット
アロンソのチームラジオでも問題となっていた燃費ですが、リフト・アンド・コースト(スロットルを緩めて燃料をセーブ)しなければ、このサーキットでは最後まで走りきれないということになります。
そのため、スピードを競うレースでありながら、全開のパワーを使えないというばかばかしさがあります。
このことは燃料制限の規定が厳しすぎることの表れです。
F1スピードのピークは2004年
ベッテルやライコネン、アロンソやバトン等、トップドライバーは皆、現代F1の遅さに警鐘を鳴らしています。
F1のスピードがピークだったのは10年以上も前のことです。
F1でありながらすでにスピードを競うレースではなくなってしまったことは、とても遺憾なことです。
ジェンソン・バトンの言
「僕にとって、ドライバーから見て一番良かった時代は2004年だな」とバトン。「900馬力、3リッターのV10エンジンを2万1,000rpmまで回せた。タイヤ戦争もあった。あの頃は最高だったよ――でも時代は変わる」
テストがないF1は最高峰と言えるのか
また、現代F1はテストが制限されています。
そのことについて、フェルナンド・アロンソは以下の様に憂いています。
フェルナンド・アロンソは、2017年のF1に必要なのは多くのテストであり、2000年代後半のあるべき姿に戻ることだ考えている。
「テストが復活すれば7~8年前と似たようなルールになるはずだ」とフェルナンド・アロンソはコメント。
「つまり、過去4~5年の僕らが間違った方向に進んでいたということだ」
燃料制限やテスト制限はコストダウンにつながるのかもしれませんが、自動車レースの最高峰というブランドは地に落ちたと言わざるを得ません。
F1の世界にまでエコを持ち込むのはやめてほしいものです。
その他、気になるニュース
この1週間で気になるマクラーレン・ホンダのニュースをピックアップしておきます。
マクラーレンが新ノーズを導入
5回もクラッシュテストをパスできなかったマクラーレンの新ノーズですが、やっとパスしました。
これで、オーストリア以降のスピードアップが期待できそうです。
2トークンを使用してMGU-Hの改良を図ったとされるホンダですが、真価の発揮も待たれます。
参考:「マクラーレン新ノーズがクラッシュテストを通過」ESPN F1
マノー・マルシャ、ホンダパワーユニットの供給の噂
ここにきてマノー・マルシャへホンダパワーユニットの供給という噂が出てきました。
ケビン・マグヌッセンをリザーブとして抱えるマクラーレンは来年どこかのチームをBチーム化してマグヌッセンを走らせるのではないかという噂は絶えませんでした。
「2016年以降参戦する新チームでは?」と考えられていましたが、マノー・マルシャがそうだとすると面白いかもしれません。
ついでに日本人ドライバーも走らせてほしいと期待しています。
参考:「ホンダ、マノー・マルシャにF1パワーユニットを供給?」F1-Gate.com
(追記)後日、ただの噂として否定されています。
参考:「マクラーレン・ホンダ、マノーのうわさを一蹴」ESPN F1
ホンダの現状:最大の問題はエネルギー回生システム
ホンダの現状はより厳しくなってきました。
内燃機関だけではない、新しい技術が必要とされています。
参考:「ホンダ 「最大の問題はエネルギー回生システム」」F1-Gate.com
参考:「エネルギー回生が最大の問題だとHonda」ESPN F1
スポルティーバのニュースも参考になります。
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