久々のデヴィッド・ボウイ名曲集です。
今回はアルバム「Lodger」に収録されている「D.J.」を取り上げます。
「Lodger」は前回のボックスセット「A New Career In A New Town(1977 – 1982)」でトニー・ヴィスコンティによるニューミックスが公開されて話題を呼びました。
D.J.
最近「D.J.」はヴァイオリンが秀逸だという記事を読みました。
誰がヴァイオリンをひいているか調べて見るとサイモン・ハウスというひと。
サイモン・ハウスはサイケデリック・ロックバンド:ホークウインドに参加したミュージシャンでロック系のヴァイオリニストです。
トニー・ヴィスコンティかブライアン・イーノが「Lodger」にサイモン・ハウスを参加させたのでしょうか?
私はこの曲にヴァイオリンが使われていることに今まで注目していませんでした。
それより、エイドリアン・ブリューやカルロス・アロマーのギターがいいと思ってました。
この曲は感じからすると次のアルバム「Scary Monsters」に入っていてもいいくらいの、ご機嫌な曲です。
改めてヴァイオリンを意識して聴いてみるとオープニングからイカしたヴァイオリンが響いているではありませんか。
今にしてギターとヴァイオリンの絡みが最高だと気づいてしまいました。
「A New Career In A New Town(1977 – 1982)」のトニー・ヴィスコンティ・ミックスが特にヴァイオリンの良さが引き出されているようにきこえます。
……
「D.J.」はデヴィッド・ボウイが自分の状況を嘆いているかのような曲です。
「D.J.(デイビー・ジョーンズ)」はデヴィッド・ボウイ自身を象徴していますし、ジギー・スターダストのような壊れたロックスターのようでもあります。
ひょっとすると売れなかった頃を思い出しているのかも。
のっけから「仕事を失って帰宅した」という歌詞から始まり、「信者がいる」のに「回せない」「回せない」といった叫びを聞くと、自虐的になったロッカー(ボウイ自身)を想像できます。
今で言うとフォロワーがたくさんいるのに、それだけでは食べていけないユーチューバーやブロガーのようなイメージですね。
酔っ払ったサラリーマン戦士のようでもあります。
こうした時代を超えた普遍的なものを歌っている「D.J.」は1979年に発表されました。
40年近く前でありながら、とっても新鮮な曲であり、現代にシンクロした曲です。
まさに時代を超えた名曲と言えるでしょう。
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