書籍の電子化・自炊のはじめ方
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このままではマクラーレン・ホンダは勝てない。発言があいまいな新井康久氏は更迭されてもおかしくない。今こそFIAにレギュレーション変更の圧力を。(F1 2015)

F1 2015

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Photo by Franziska 

後半戦が始まったF1で、あまりにも不甲斐ない結果を残し続けているマクラーレン・ホンダ。

1980年後半から1990年初頭にかけて圧倒的なパフォーマンスを誇ってきたマクラーレン・ホンダが何故なのか?

エネルギー回生の弱点が露呈してきているにも関わらず、何の対策もしないように見えるのはなぜなのか?

一つのニュースから実際が見えてきた。

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F1をつまらなくするレギュレーションで 変更したくても変更出来ないパワーユニット

昨日(2015.9.9)のニュースです。

参照 ホンダ、2016年にむけてパワーユニットのレイアウト変更が必須?(F1-Gate.com)

このページにはホンダの弱点がエネルギー回生システム(ERS)のデプロイメント(アシスト量)であることが、書かれています。
同時にこの欠点を改善するためにはパワーユニットのレイアウト自体を変更する必要性も示唆されています。

しかし、2015年のレギュレーションではパワーユニットのレイアウト変更は認められていませんし、変更出来るほどのトークンを与えられていません。

そのため、ホンダは少ないトークンでも改善可能なICEのアップグレードぐらいしかできないということです。

おそらくホンダはICEをベストな状態に持っていった後に、エネルギー回生システムをアップグレードするつもりなのでしょう。しかし、残された4トークンではエネルギー回生システムを万全な状態にすることは無理です。
エネルギー回生システムの抜本的な改良は2016年になる公算が強いと言わざるをえません。

新井康久氏のインタビューで今後の改善計画もICEを基本としているという記事が納得できませんでしたが、以上のように考えれば説明がつきます。

参照 【F1】「フェラーリ超え」を達成できず、ホンダに迫るタイムリミット(スポルティーバ)

このようにレギュレーションで縛られた開発環境では、まともな競争などできるわけがありません。
おまけにテストまで制限されています。
コスト削減が理由なのかもしれませんが、パワーユニットのホモロゲーションルールなどF1をつまらなくするだけです。

かつてMP4/6に搭載された「可変トランペット」のように他の度肝を抜く開発など、現代F1では無理な状況です。
今のレギュレーション下ではホンダの開発力も、ただの伝説と言わざるをえません。

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2015年、ホンダに与えられた開発トークンは不当

F1のパワーユニット全てを交換するためには66トークンが必要とされています。

2015年、ホンダ以外の各マニュファクチャラーに与えられた開発トークンは32(パワーユニット全体の48%の変更が可能)です。

ホンダには9トークンしか与えられていません。
これは各マニュファクチャラーが開幕以降に残したトークンの平均値として与えられたものです。

今期のホンダと各マニュファクチャラーのパワーユニット対決を分かりやすく比較すると

F1シーズン未経験のパワーユニット+開発9トークン
vs
F1で1シーズンを
経験したパワーユニット+開発32トークン

ということになります。

ホンダがいかに困難な闘いに身を投じているか明かです。
公平を期すならばホンダに32トークンを与えるべきだったのです。
未経験なのですから66トークンでもおかしくありません。

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2016年、利用可能な25トークンで パワーユニットのレイアウト変更は可能か?

ここまで見てくると2015年はテストシーズンにならざるを得ないことが分かってきます。

ホンダは2016年に与えられる25トークン(パワーユニット全体の38%の変更が可能)と残された4トークンをどう使えば効率的か見定めているはずです。

いくら調べても分からなかったのは、29トークンでパワーユニットのレイアウトを変え、エネルギー回生システムを改良できるかどうかです。

しかも、MP4-30のコンセプトである「サイズゼロ」を維持したまま、可能なのでしょうか?

この点については来シーズンの開幕を待つしかありません。

危惧するのは、レギュレーション自体を変えないと満足のいく開発は不可能なのではないか、ということです。

はっきり言ってFIAがダメ。 新井康久氏に期待する レギュレーション変更への強い訴え。

このところ総責任者の新井康久氏には逆風のニュースしか出てきません。

参照 マクラーレン、ホンダに新井康久の更迭を要求(F1-Gate.com)

ホンダに対する報道もしかりです。

私も報道に流されかけましたが、今回の記事を書くことでマクラーレン・ホンダファンとして、すこし立ち直りました。
しかし、いくらファンとはいえ、新井氏の発言にはもどかしさを感じます。

新井氏の発言で印象に残るのは「長期的な計画」「ルノーよりパワーが出ている」ということぐらいです。

いいわけがましいと捉えられても文句が言えない内容です。報道が偏っていることは否めませんが、もう少しきっぱりとした発言をして欲しいところです。

結果が伴わないのはレギュレーションや与えられた開発トークンのせいであることも、もっと訴えるべきです。
そのことが、レギュレーション変更への圧力につながっていくのではないでしょうか?

この状況はジャン=マリー・バレストル(当時FIA会長)に抑圧されたアイルトン・セナの状況とよく似ています。セナは決して戦う姿勢を崩しませんでした。

日本的な感覚で我慢しているばかりではダメです。
参戦したF1で技術競争を行うことはもちろんですが、政治的なアプローチも必要な時なのではないでしょうか?

このままではマクラーレン・ホンダは勝てません。

いちファンとしての危機感で、このページをアップします。

© bluelady.jp


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