Photo by katsch1969
今、F1で最大の関心というと、レッドブルの2016年エンジンがどうなるのかということです。
レッドブルは、もともとルノーエンジンの契約があったにも関わらず、序盤のパフォーマンスの低さを理由にルノーと仲違いしてしまいました。
そこから、この問題は始まっています。
まだ、決着を見ていない話題ですが、なかなか面白い流れになっています。
とにかく最強のパワーユニットが欲しいので、 メルセデスに声をかけてみた。
レッドブルは最強のメルセデスエンジンが欲しかったのです。
チャンピオンをとるためには当然の選択ですね。
シャシーの開発力に長けたレッドブルがメルセデスエンジンを積めば最強マシンができあがりそう。
ところが、メルセデスからは断られてしまいました。
メルセデスは、最大のライバルに力を貸したくなかったのです。
さらに、あからさまに来期のマノーにはエンジンを供給すると決定してしまいました。
フェラーリのパワーユニットも魅力的。 でも、カスタマー仕様は嫌なんだけど…
次に声をかけたのはフェラーリ。
今年のエンジンは昨年と比べると著しい進歩を示しています。
しかし、メルセデスに勝つためにはフェラーリと同じエンジンが必要です。
レッドブルにとっては、フェラーリより良いシャシーが作れれば、後はメルセデスを倒すだけという好都合な状況に…
ところがやっぱりフェラーリからも断られてしまいました。
フォルクスワーゲンとも交渉してましたが 排ガス不正問題が…
排ガス規制の偽装が発覚して、話がおじゃん。
それさえなければ、独自エンジンが使えたのに…
参照レッドブル、フォルクスワーゲンとの交渉事実を認める(F1_Gate.com)
もうしょうがないからホンダで行ってみよう。 今年はフルシーズンテストしてたから来年は大丈夫だろう。
そして、ホンダと交渉してたら、マクラーレンのドン、ロン・デニスの邪魔が入ってしまった。
バーニー・エクレストンとの約束はどうなったの?
もう、どうしたらいいの?
参照レッドブル 「ホンダはF1エンジン供給を熱望している」(F1_Gate.com)
やっぱりルノーで行くしかないか。 でもルノーとは袂を分かったし、いい方法ないの?
ノーブランドでエンジンの基本部分を買って、イルモアやAVLと共同開発という案があがっている。ERSを独自開発にすれば、オリジナルエンジンとなるというのだ。
どこにも頼れないなら、自社で開発するしか道は残されていない。
参照レッドブル、2016年はルノー製エンジンをノーブランドで搭載?(F1_Gate.com)
さらにインフィニティにリブランドとの報道もあります。
参照レッドブル、ルノーにインフィニティのバッチをつけたエンジンで参戦?(F1-Gate.com)
と思ってたら フェラーリから微妙なオファーが
「フェラーリのエンジニアリングとプロダクションサービスを提供しよう。
技術はフェラーリブランドで間違いないよ。
そうすれば、レッドブルの独自のエンジン開発ができる。」
でも、フェラーリと同じエンジンではないという微妙なオファーだ。
参照レッドブルにエンジンプロジェクトを提案するフェラーリ(ESPN F1)
来期選手権にエントリーしたレッドブル
レッドブルはエンジンを正式発表しないまま2016年のF1にエントリーしました。
参照来季選手権にエントリーしたレッドブル(ESPN F1)
レッドブルがルノーに無理を言わなければ、こんなことにはならなかったはず。
終盤はかなりいい結果を残しているので、このままルノーと仲直りすれば問題無いと思うのですが…
ついに決定した「タグ・ホイヤー」パワーユニット
企業同士のプライドなのでしょうか?
実質ルノーエンジンなのにレッドブルのパワーユニットには「タグ・ホイヤー」の名前がつかられることになりました。
参照レッドブル、“タグ・ホイヤー”パワーユニットでの参戦を正式発表(F1-Gate.com)
マクラーレンのファンにとっては少し微妙です。
30年に渡って、つきあいのあったスポンサー(TAG)を持って行かれた上に、エンジンの名前にもスポンサー名がつけられてしまいました。
レッドブルは最高のシャシーを作ることが見えているだけに、エンジン問題が、こんなにこじれてしまいました。
この騒動はレースより興味深かったですね。
※トロ・ロッソはフェラーリの2015年型のエンジンで2016年F1を戦うことを発表しました。
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