photo by Paul Williams
F1最大のイベントであるモナコGPは終盤、セイフティーカーの導入によって順位が入れ替わるというショッキングな展開で、それまでレースをリードしていたハミルトンは3位にあまんじてしまいました。
その敗因についてはF1GPニュース等でさまざまな分析が出てきましたので、まとめてみたいと思います。
前提条件
モナコのピットストップによるロスタイムは20.5秒程度(17.5秒+静止時間)
64周目にグロージャンとフェルスタッペンの接触 第2セクターからバーチャル・セーフティーカー VSCの32秒後、セーフティーカー導入
※以下はF1グランプリニュースで川井ちゃんの作成した表を元に解説が無くても分かりやすく変更した表です。(データ以外はかなり変更しました)
周回数およびセクター | レースの状況 | ハミルトン走行時間 | ロズベルグ走行時間 | ベッテル走行時間 | ハミルトンとロズベルグのギャップ | 順位が変わらずピットストップ可能 |
---|---|---|---|---|---|---|
63周 | 通常周回 | 1:19.399 | 1:21.173 | 1:19.761 | +19.196 | × |
64周 | ヴァーチャル・セーフティーカー | 1:33.047 | 1:39.578 | 1:38.970 | +25.727 | ○ |
65周のセクター1 | セーフティーカー | 29.260 | 30.335 | 30.664 | +26.802 | ○ |
65周のセクター2 | セーフティーカー | 53.240 | 44.500 | 44.348 | +18.062 | × |
65周のセクター3 | セーフティーカーハミルトン ピットイン | 48.821 | 28.543 | 28.213 | -2.216 | 結果、2台に抜かれる |
65周のセクター2でのハミルトンの走行時間:53.240に注目してください。
このタイミングでハミルトンはセーフティーカーに前をふさがれていると思われます。
ハミルトンの敗因
- ハミルトンからチームに対してタイヤ交換を打診した(2位以下がタイヤ交換したと思い込んだ)
参考:「メルセデス、今後の戦略は“ロジックと常識で決断”」F1-Gate.com
参考:「Lewis Hamilton says both he and Mercedes made the call to pit」SkySports(英語) - チームのピットストップ判断が早すぎた(おそらく64周目)
- 46周目ハミルトンのテレメータが壊れていた
- GPSが無かった(トト・ウォルフの主張)
参考:「メルセデス、戦略ミスによる解雇はなし」ESPNF1 - 65周目のセクター2でハミルトンはセーフティーカーにふさがれた事実をチームが認識していなかった
・GPSに頼りすぎ
・ハミルトンからチームに報告が無かった - ハミルトンはピットアウト時にナッセに道をふさがれた
様々な要因が重なった結果としかいいようがありませんが、まとめると以下でいいのでは?
ハミルトンの判断ミスとチームの状況把握ミスが重なった結果
カナダGPでのマクラーレン・ホンダを予想する
最後にホンダの状況を見てこのページを終了したいと思います。
次のカナダGPは最も燃費にきついサーキットで、パワーユニット性能がものをいうレイアウトです。(ストレート6本を組み合わせたサーキット)
ホンダのパワーユニットは燃費にきついようなので、おそらくカナダGPでは中団を走るのがやっとではないかと思っています。
モナコGP前のようなポイント獲得予想はとても出来ませんでした。
しかし、カナダGPには間に合わないようですが、大幅なパワーユニットのアップグレードが準備されているようなので、7月以降に期待してもいいのではないかと楽観しています。
参考:「マクラーレン・ホンダ、大幅アップグレードを準備中」ESPNF1
参考:「マクラーレン・ホンダ、F1オーストリアGPで大幅アップグレードを投入」F1-Gate.com
参考番組及び参考サイト
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