私の場合は電子書籍ストアから購入した書籍よりも自炊した書籍の方が圧倒的に多いです。
それは電子本と通常の紙の本が売れていた場合、紙の本を買ってしまうからです。
電子本より紙の本の方が購入価格が高くなるのですが、なぜ紙の本を買ってしまうのか? それが今回のテーマです。
自炊のメリット
私の場合、本が好きなので読みたい本はすぐに買ってしまって、読むことも出来ない本が押し入れでカバーを掛けたまま眠っている。
「あの本が読みたいけど、どこにあるのか分からない」という状態です。それでは本を読めるはずもなく読めない本がたまっていくばかりでした。
そんな状況を打開する方策が電子化だったのです。
①置き場所を取らない
電子化して良かった第一のことは押し入れから本がなくなったことです。本棚からはみ出した本が段ボールや100円ショップの書籍ケースの中に入って押し入れの面積を専有している状況は、あまり気持ちのいいものではありません。電子化によって、押し入れに入ると足の踏み場もない状況から解放されました。
②本を探さなくて良くなった
第二は本を探す必要がなくなったことです。電子書籍リーダーは書名や作家名で簡単に本を検索できます。自炊のための時間と手間はかかってしまいましたが、どこに行ったか分からなくなった本を買い直したり、探し回ったりする時間と手間は、かからなくなりました。後者より前者の方がよほど建設的だと思います。
これらのメリットは自炊のごく一般的メリットで絶対的なものです。自炊の動機付けの初期段階であることは間違いなく、全ての書籍を電子化してしまえば、また紙の本を増やさなくても済むはずだったのですが…
電子本を買いたくない理由もある
電子書籍端末を持っていれば、ストアーから簡単に電子書籍を購入できます。amazonに注文して到着を待つタイムラグや、書店へ出かけていって本を探す必要もありませんし、購入金額も安くてお得です。
では、なぜ紙の本を買ってしまうのでしょうか?
①行間が空きすぎのように感じて読みにくい
購入した電子本を読み始めると、読むことは読めるのですが文字のならびや行間が不自然に感じてしまいます。
②フォントが丸っこいような(特にKindle)
フォントに慣れがなくて、大きい文字は大きすぎるし、小さき文字はかすれたようで違和感がある。文字の大きさや行間が調整できるからといって決して読みやすいとは感じません。
ではこのような違和感はどこから来るのでしょうか?
紙の本の世代は電子本を買わない
理由は簡単です。私の世代では、文庫本や新書本・ハードカバーといった紙の本の文字になれているのです。手軽で安いからといって電子本に親和性を示せない。何十年も慣れ親しんだものはそう簡単に変えられないということです。
ただし、自炊のメリットや電子書籍リーダーの魅力は十分理解できるものですから、どうにかしてメリットを享受しつつ慣れ親しんだ紙の本の雰囲気で読めないかと考えてしまう。
その答えが自炊だったのです。
新世代の読書好きを育てる
このような状況で電子書籍ショップの未来はあるのでしょうか?
私の考えでは、電子書籍リーダーに慣れた次の世代の子供達の成長を待つしかないのではないかと思います。近年のタブレットやスマートフォンの一般化はゲームや映画と共に電子書籍を楽しめる格好のプラットフォームに育ちつつあります。これらに慣れ親しんだ子供世代が私ぐらいの年齢になるときには、必ず電子書籍ショップも活況状態になっているはずです。
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